2015.04.15 IBM、Apple Watch向け「JAL Countdown」アプリケーションを開発。Appleとの提携の成果か。
日本航空は、搭乗客が旅行情報の取得や、外出先でのフライトの運航情報の確認、搭乗口での通過をより便利でスムーズにできる「Apple Watch」向けのアプリケーションを開発した。開発設計はIBMインタラクティブ・エクスペリエンスと行ったと発表している。IBMとAppleの提携の成果として興味深い。
この「JAL Countdown」アプリケーションは、Apple Watch App Storeで4月24日より提供開始予定で、お客さまにさまざまな情報をタイムリーに提供する。アクション型通知により、JALの搭乗客はフライトの運航情報や搭乗口の詳細、搭乗時刻などをリスト(手首)の上で確認できる。出発10分前までの残り時間をカウントダウン表示するので、搭乗客が安心してフライトの前に買い物や食事、休憩をとることができるとのことだ。2次元バーコードによるタッチ&ゴーにも対応。保安検査場、搭乗口やラウンジでApple Watchを使って手続きが可能となる。
開発設計を担ったIBMインタラクティブ・エクスペリエンスは、IBMのコンサルティング部門であるGBS(Global Business Service)事業本部の一事業に位置付けられており、この事業はIBMのデジタルエージェンシーだったIBMインタラクティブとモバイル部門を統合して発足した事業。戦略、クリエイティブ&デザイン、モバイルの専門家が共同でお客様の顧客体験をデザインし、ビジネス変革を実現データを活用し革新的な体験を創造、リアルとデジタルの世界を融合し、企業の成長を支援していこうというものだ。
デジタルやモバイルの支援においては、アクセンチュアやデロイトは、それぞれアクセンチュア・デジタル、デロイト・デジタルとして取り組んでいるが、IBMも最近「エクスペリエンス」に注目するという事業説明会を報道陣向けに行っており、今後、取り組みを強化していく模様。
また別の観点から見るとIBMは2014年7月に米Appleと戦略提携しており、この成果としていち早く、今回のJALのApple Watchアプリケーション開発に至っているという点にも注目したい。先日もお伝えした通り、KPMGはマイクロソフトと協業、PwCはGoogleとの協業を発表している。
こういった協業は興味深く、コンサル会社がITの巨人と組むことによって社会にどのような変化を起こせるのか?を注目していたが、今回のIBMがAppleとの提携の成果としてこのような動きを見せたが、この点でも注目したいところだ。
日本航空のApple Watchのアプリに関するリリースについては以下のサイトをご覧ください。
http://press.jal.co.jp/ja/release/201504/003319.html