2020.08.31 ウイリス・タワーズワトソン、2020年度版日米欧の社外取締役の報酬比較を発表
8月24日、ウイリス・タワーズワトソンは、日本・アメリカ・イギリス・ドイツ・フランスの5カ国で、売上高など1兆円以上企業の社外取締役を対象とした報酬比較の調査結果を発表した。
日本の社外取締役の報酬水準は、例年通り1500万円程度となっており、5カ国の中で最も水準の高いアメリカでは、3270万円とその他の4カ国と大きく差がある。また、社外取締役の中にも、指名・報酬委員もしくは委員長として委員会に出席、筆頭社外取締役として機関投資家との対話、取締役会議長などの役割を担う場合もある。欧米では、このような任務を負うか否かで社外取締役の報酬水準に適切な格差をつけている。日本の社外取締役にも同様にフェアな報酬水準のあり方を探していく必要がある。
社外取締役に対して株式報酬を支給する企業の割合は、アメリカのみ99%と高い水準を誇っているが、その他4カ国は0%~20%となっている。株式報酬の水準が低いことの要因の一つは、多くの機関投資家が社外取締役の独立性を重視し、業務執行役員と同じ目線を持つことに肯定的でないからだ。今後資本市場のパラダイムシフトが急速に進むことで、社外取締役に期待される役割も変化していくことが想定される。独立性だけでなく多様性が重要となり、社内外問わずすべての取締役の目線を合わせることを重視するのであれば、社外取締役への株式報酬のあり方も変化していくことが予想される。
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