2023.04.30 CRMコンサルタントとは?CRMの役割からコンサルの仕事内容、資格・年収などを紹介
CRMコンサルタントは、近年注目されている職業の一つです。というのも、CRM市場は盛り上がりを見せており、CRMコンサルタントの需要は増しているからです。しかし、幅広い知識や豊富な経験が求められるため、なかなか人手が足りていません。
CRMコンサルタントになるためには、以下のような経験があると転職しやすいといわれています。
- ●IT業界での業務経験
- ●コンサル業界での業務経験(ITコンサル、ITエンジニアなど)
- ●CRMツールを活用したマーケティング経験
これらの経験がありCRMコンサルタントに興味がある方は、ぜひ当記事をご一読ください。CRMコンサルタントの仕事内容や年収、必要な能力などについて詳しく解説していきます。
目次
CRMコンサルタントとは?CRMの役割からコンサルの仕事内容、資格・年収などを紹介
そもそもCRMとは?CRMの目的など
CRM市場の最新動向
CRMのメリット・デメリット
CRMコンサルタントになるには
CRMコンサルタントに必要な能力・資格
CRMコンサルタントの年収
CRMコンサルタントが活躍する企業
そもそもCRMとは?CRMの目的など
CRMはCustomer Relationship Managementの略称で、直訳すると「顧客関係管理」という意味になります。CRMとは、顧客情報を一元管理することで、顧客との関係を維持・向上させるためのアプローチ、およびその目的のために開発されたツールを指します。
CRMの目的は、顧客と良好な関係を構築した上で、利益を最大化させることです。顧客情報を一元管理することで、顧客のニーズにあわせて最適なタイミングで製品・サービスを提供します。これによって顧客満足度が高まり、繰り返し購入してもらうことで利益を最大化させることができるのです。
CRM市場の最新動向
CRMの市場規模は、2022年7月に公表されたFortune Business Insights社のデータ(※1)によると以下の通りです。
- ●2021年:578.3億米ドル
- ●2022年:639.1億米ドル
一年間で大きな成長を見せていますが、さらに勢いが増すことが予想されています。2029年には1,457億米ドルに達する予測になっており、12.5%の年平均成長率を見込んでいます。
日本におけるCRMの市場規模は、前年比成長率7.0%の1,742億円です(2019年時点)。2024年までの5年間で年平均5.3%で成長し、2,250億円に成長する(※2)予測になっています。
市場規模が拡大している背景には、顧客ニーズの多様化や企業間の競争激化などがあります。顧客ニーズの多様化によって、一人ひとりにあわせたコミュニケーションが求められ、マーケティングにおけるCRMが重視されるようになりました。また、企業間の競争激化により、効率的にリピーターを獲得することが求められています。
※2 出典:日本のサプライチェーンマネジメント(SCM)市場|Research Nester
CRMのメリット・デメリット
CRMのメリットは、顧客情報を一元管理することで、業務を効率化できる点です。これまではアナログで行っていた業務をシステムやツールに任せることで、時間を大幅に短縮することができます。特に営業においては、顧客情報をCRMツールに直接入力することで、無駄な業務を減らすことができるでしょう。
また、情報を一元管理することで部署間での情報共有をスムーズに行うことができます。部署間での情報共有が上手くいっていなかった場合は、大幅な業務効率改善につながるでしょう。
一方で、CRMシステムやツールの導入には手間と時間がかかります。CRMシステムは複数の部署をまたいで利用されるので簡単に導入できるものではなく、専門的な知識が求められます。また、導入後も従業員が操作や運用に慣れるまでにどうしても時間がかかってしまいます。
対策としては、CRMコンサルタントなど専門的な知識をもつ人の力を借りて、最適なCRMツールを選定・導入しましょう。そしてシステムの導入後は、従業員に対して十分なサポートを行うことが大切です。
CRMコンサルタントとは
CRMコンサルタントとは、CRMの観点からクライアントの抱える課題を解決し、利益を最大化させる専門家です。注意が必要なのは、CRMシステムの選定・導入だけを行うわけではないという点です。担当するプロジェクトによってさまざまですが、主に以下のような役割を担います。
- ●CRM戦略策定
- ●CRMシステム選定
- ●プロジェクト管理
- ●プロセス設計
- ●トレーニングとサポート
場合によっては、クライアントの課題や顧客ニーズに沿ったCRM戦略を策定し、顧客との関係を強化するための方向性を提案します。また、プロジェクトを管理したり、システムを関係部署と効果的に連携させるためのフローを設計することも重要な仕事です。
加えて、従業員に対してCRMシステムの使い方を指導し、運用上の問題や改善点に対応するサポートを提供することもあります。
CRMコンサルタントになるには
CRMコンサルタントになるためには、まず大手コンサルティングファームでCRMプロジェクトに携わって経験を積むのが典型的なパターンです。もしくはIT業界やコンサルタントで経験があったり、CRMツールを活用したマーケティング経験がある場合は、転職してCRMコンサルタントになることもできます。
これからCRMコンサルタントを目指す方に向けて、この職業に必要な能力や期待できる年収、活躍できる企業について紹介していきます。
CRMコンサルタントに必要な能力・資格
CRMコンサルタントに必要な能力は、大きく以下の2種類です。
- ●CRMに関する知識
- ●コンサルタントに関する知識・経験
まず、CRMに関する知識を身につける必要があります。CRMシステムに関する知識や、システムの導入先となる企業の業務への理解も深めておきましょう。
CRMに関する知識を身につける上で役に立つのが、CRMツールのベンダー認定資格です。例えば、Salesforce認定コンサルタントやMicrosoft Dynamics認定プロフェッショナルなどが挙げられます。これらの資格を取得することで、CRMに関する専門性を示すことができます。
また、コンサルタントに求められる基礎スキルとして、下記のようなものが挙げられます。これらはコンサルタントとしての経験を積むことで、身につけることができるでしょう。
- ●論理的思考力
- ●マネジメント力
- ●コミュニケーション能力
コンサルタントとしての知識を増やすために、MBAや中小企業診断士の勉強をしてビジネスについて学ぶのも一つの方法です。
CRMコンサルタントの年収
CRMコンサルタントの年収は、企業や役職、勤務形態などによって異なります。平均すると400〜700万円が相場です。マネージャークラスの場合は900~1,500万円、パートナークラスの場合は5,000万円以上といわれています。
企業に勤めるのでなく、フリーランスのコンサルタントとして活躍する人も増えています。フリーランスは報酬という形で対価を得るのですが、月額報酬は100万円以上が平均であり、会社員と比べて高い傾向にあります。年収に換算すると1,000〜1,200万円が相場です。会社員と同様に、求められる役目が上がると平均年収はさらに上がります。
CRMコンサルタントが活躍する企業
CRMコンサルタントが活躍している企業としてまず挙げられるのは、大手コンサルティングファームです。コンサルティングファームの中には、CRM専門の部署がある企業もあります。CRMの分野で有名なのは、以下の3社といわれています。
- ●EYストラテジー・アンド・コンサルティング
- ●KPMGコンサルティング
- ●PwCコンサルティング
大手コンサルティングファーム以外でも、以下のような企業で多くのSCMコンサルタントが活躍しています。
- ●ITソリューションを扱う大手ベンダー
- ●SIer
- ●事業会社のCRM推進部隊
CRMコンサルタントの求人・案件状況
CRMコンサルタントの求人・案件は、CRM市場の拡大とともに増えています。しかし、CRMコンサルタントに求められる能力は幅広く、簡単になることはできません。そのため、なかなか人手が不足している状況です。
CRMコンサルタントの求人や案件を探す方法は、大きく2つあります。一つ目は、求人サイトを利用する方法です。一般的な求人サイトではなく 、 専門的な転職エージェントや紹介サービスを利用するのがおすすめです。一般的な求人サイトでは、採用情報が少ない可能性があります。
二つ目は、案件マッチングサービスを利用する方法です。弊社「POD」では、フリーランスのコンサルタント向けに企業からの案件を紹介しています。サポートが手厚いため、初めて案件を獲得するフリーランスも安心して利用することができます。
まとめ
当記事では、CRMの役割やCRMコンサルタントの仕事内容、必要な能力などを紹介しました。CRMコンサルタントはさまざまな役割が求められ、必要な能力も多岐に渡ります。その分年収は高く、やりがいも得られるでしょう。
案件を探す際には、案件マッチングサービスを利用するのが便利です。弊社「POD」に興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。