2021.02.01 BCG、世界経済フォーラムとネットゼロエミッション実現に向けた共同レポートを発表
1月29日、ボストンコンサルティンググループ(以下、BCG)は、世界経済フォーラム(以下、WEF)との共同レポート「Net-Zero Challenge: The Supply Chain Opportunity」を発表した。今回のレポートは、ネットゼロエミッションへのチャレンジに関するWEFとの共同レポートであり、2020年1月に引き続き2回目の発行となる。
本レポートによると、サプライチェーンの脱炭素化は、最終消費者の負担コストは1~4%に抑えることができ、気候変動対策のカギとなることが示唆された。今回、世界の温室効果ガス排出量の50%以上を占める8つのサプライチェーン(食品、建設、ファッション、日用品、電子機器、自動車、専門サービス、物流)を分析した。各サプライチェーンにおける排出量削減の手段の多くはすぐにでも導入可能であり、導入コストも低く抑えられる。また、多くのサプライチェーンがグローバルに展開していることにより、政府の気候変動対策が遅れている国でも脱炭素化を支援することができる。
本レポートによると、サプライチェーンの脱炭素化をめざし、CEOが行うべき重要なアクションは以下の通りである。
・透明性の確保:
排出量に関する基準を設定し、サプライヤーとデータを共有する。排出量削減のための野心的な目標を設定し、進捗状況を公表する。
・CO2排出量の最適化:
持続性の高い製品の再設計し、バリューチェーンや調達戦略を見直す。
・サプライヤーとの信頼関係の構築:
調達基準における排出量の指標を統合し、パフォーマンスを追跡する。サプライヤーが排出量を調整できるよう協働する。
・エコシステムへの関与:
業界全体で活動する(ベストプラクティスの共有、政策提言など)。サプライヤーや政府などと協力し、環境に優しい製品への需要を喚起する。
・削減目標達成に向けたガバナンス体制の構築:
組織の目標や資金配分、インセンティブを排出削減目標に沿ったものにする。
詳しくはこちらのプレスリリースをご覧ください。
原文レポートはこちら(英文)