2016.04.24 ロコンド田中裕輔氏(マッキンゼー出身の起業家)
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コンサルグファームを卒業後に「起業」にチャレンジしている人は多い。
本特集「コンサルティングファームを経た起業家たち」では、コンサル出身の起業家を詳細に紹介します
田中祐輔氏のプロフィール
マッキンゼーでのコンサル経験、米国でのMBA取得を経て起業
ロコンドで創業初期から代表取締役をつとめる田中祐輔氏は、2003年一橋大学経済学部経済学科を卒業し、マッキンゼーに入社。26歳でマネージャーに昇進。2009年カリフォルニア大学バークレー校にてMBAを取得。その後、アメリカにてNarrow Earth社を設立した。このNarrow Earth社を売却、DeNA Globalの製品・マーケティング上級副社長を経て、2011年4月、靴の通販サイト「ロコンド」を運営する株式会社ジェイドの創業に参画。同年5月、代表取締役に就任した。
※株式会社ジェイドは、2012年8月より社名を株式会社ロコンドへ変更している。
ロコンド社のサービス
99日間返品可能。最高のおもてなしを提供する通販サイト
田中裕輔氏が設立したロコンド社は、ファッション通販サイト「ロコンド」を運営。最大の特徴は、商品の無料発送に加え、99日間の返品が無料(返送料も無料)であることだ。従来のファッション通販サイトでは、試着ができないことから、利用に抵抗を感じる人が多かった。そのような顧客の不安を解消するために、日本で初めて「買ってから選ぶ」通販サイトをスタートした。
他にもロコンドの「おもてなし」サービスとして、なんでも相談できるコンシェルジュや、無料の翌日お届け便などを提供している。すべての顧客が「安心して楽しく買い物ができる」ことを意識したサービスとなっている。
現在は靴を中心としたサービスであるが、徐々に鞄の取り扱いも増えており、売り上げ全体の15%を占めるまでになっている。アパレルに関しては試験的に2015年9月から取扱いを始めており、2016年中には拡大する予定という。
資金調達状況・事業拡大に向けての動き
5度に渡る資金調達。他社との業務提携でサービス拡充も
2011年の創業以来、ロコンドは数度の資金調達を行い、事業拡大を実施。2012年7月には、みずほキャピタルとネオステラキャピタルから2億円を調達。2013年6月にはエキサイト、リードキャピタルマネジメント、伊藤忠テクノロジーベンチャーズの3社が運営するファンドからシリーズBとして6億円を、2014年9月にはシリーズCでジャフコより5億円を調達。
2015年5月、ロコンドはアルペンと資本業務提携を締結し、10億円の資金調達と同時にスポーツファッションのECサイト「LOCOSPO(ロコスポ)powered by Alpen Group」の開発・運営をスタートした。その後も、2016年2月に楽天からシリーズEの資金調達を実施。2015年度見込みで取引高は100億円という。