2016.04.21 リンカーズ前田佳宏氏(野村総研出身)
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コンサルグファームを卒業後に「起業」にチャレンジしている人は多い。
本特集「コンサルティングファームを経た起業家たち」では、コンサル出身の起業家を詳細に紹介します
前田佳宏氏のプロフィール
京セラ、野村総合研究所でのコンサル経験を経て起業
リンカーズ前田佳宏氏
リンカーズ代表取締役の前田佳宏氏は、2000年3月に大阪大学工学部を卒業。同年4月に京セラ株式会社に入社し海外営業に従事した。その後、2006年2月より株式会社野村総合研究所に入社。コンサルティング事業本部製造業を中心に、営業・マーケティング戦略立案、事業戦略立案、欧米・アジア企業のM&A戦略立案・実行支援など数多くのプロジェクトに参画。
2012年4月Ditty株式会社(現リンカーズ株式会社)を設立し代表取締役CEOに就任。同年7月より東北経済連合会東経連ビジネスセンターマーケティング支援チームナビゲーターに就任している。
出典:同社WEBサイト http://www.linkers-net.co.jp/
リンカーズ社のサービス
クライアントと全国の有力モノづくり企業をつなぐネットワーク
前田佳宏氏が設立したリンカーズ社は、専門家提案型メーカーマッチングサービス「Linkers(リンカーズ)」や、ウェブ展示会システム「eEXPO(イーエキスポ)」を運営。リンカーズは、発注企業に適した開発パートナー/部品調達先/OEM委託先などの取引先を抽出・マッチングするプラットフォーム。イーエキスポは、様々な分野の中小・ベンチャー企業が自社の製品や技術を展示する、いわばWEB上の展示会場を提供している。
リンカーズのサービスでは、開始以来わずか1年で100社を超える大企業と成約。マッチング率は90%以上を誇り、リピート率も60%を超えるという。同サービスは、全国に1200名以上存在するコーディネーターと呼ばれる技術の目利き・専門家を介在させ、日本中の大企業から受けたオーダーを中小企業の技術や製品とマッチングさせる。仲介を行うリンカーズは、オーダー側の大企業からマッチングのための調査費、探索費用など初期費用を受け取り、成約時にさらにロイヤリティーとして3~4%の手数料を受け取る。
コーディネーターの介在で、効率よく取引先企業を抽出・選定できることは同サービスの大きなメリットである。また、企業が懸念する自社技術の漏洩リスクについても、リンカーン社やコーディネーターとの間にNDA(秘密保持契約)を締結することで、機密情報の公開による技術の漏洩リスクを低減しつつも、精度の高い需給マッチングが可能となる。大企業にとっても重大事項であるが、特に中小企業の生命線ともいえる自社技術に関する情報の漏洩リスク低減は、同サービスの重要なポイントである。
資金調達状況・事業拡大に向けての動き
増資による事業拡充へ
2013年末にジャフコ、DBJキャピタルに対する総額約2億円の第三者割当増資を実施。前田氏と同じ野村総合研究所出身で、代表取締役COOの加福 秀亙氏と共に事業を推進していく。2016年4月には、ドリームインキュベータを経た桑島 浩彰氏を専務執行役員兼 Linkers International Corporation 取締役社長に迎え入れ、万全のチーム体制で今後の事業に挑んでいくという。