2017.09.29 KAKEHASHI(カケハシ)中川貴史氏(マッキンゼー・アンド・カンパニー出身)
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コンサルグファームを卒業後に「起業」にチャレンジしている人は多い。
本特集「コンサルティングファームを経た起業家たち」では、コンサル出身の起業家を詳細に紹介します
中川貴史氏のプロフィール
東大、マッキンゼーを経てカケハシ創業に参画
カケハシ中川貴史氏
KAKEHASHI(カケハシ)COOの中川貴史氏は、東京大学法学部卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。製造・ハイテク産業分野の調達・製造・開発の最適化、企業買収・買収後統合マネジメントを専門として全社変革プロジェクトに携わる。2015年10月マッキンゼーシカゴオフィスから帰国し、2016年3月にカケハシを創業した。
長く変革されていなかった調剤薬局の業務を改善しようと、2016年3月に武田薬品工業のMRだった中尾豊氏とともにカケハシを創業した。2017年2月に、薬剤師の業務をより効率化する電子薬歴の独自システム「Musubi」をリリースした。
カケハシのサービス
「Musubi」で薬剤師の業務の負担を軽減
Musubiを使うことで薬剤師の業務負担を軽減できる。全国の薬局数は約5万7000店舗あり、1年間で発行される処方箋は約5億6000万枚とも言われる。処方箋の枚数からもわかるように薬剤師はそれだけの業務量を負っていて、業務内容は、薬の調剤、監査、薬歴作成といった幅広く「対物」業務をこなさなければならない。その一方で、患者へのアドバイスなど「対人」業務に時間を割く余裕がなかった。この現状を独自システムのMusubiで解決していく。
Musubiを使うことで、患者の過去の処方歴、薬歴を参照にして、一人ひとりに合った指導内容がタブレットに提示される。そのため、患者とタブレットの画面を見ながら指導を行えるために、指導のサポートにもなる。
(同社WEBサイトより)
カケハシの今後の展望
参入障壁が高い医療業界で今後も医療課題解決を目指す
医療業界は参入障壁が高いために、スタートアップ企業では参入が困難だった。しかし、カケハシは薬剤師向けのITシステム「Musubi」の提供を起点として、医療機関の連携、医療費の増大、医療の質の不透明性などといった医療的課題の解決に向けて事業を展開していく。
また、薬局の機能と質の向上のために、一般社団法人「薬局支援協会」を設立。患者のために創意工夫をした薬局を表彰する制度を作るなど薬剤師の存在を世間に広めていく活動にも力を入れている。
出典:カケハシ公式サイト