2020.10.19 BCG調査。コロナにより打撃を受けたM&A市場、回復に転じる
ボストン コンサルティング グループ(以下、BCG)は、2020年版M&Aレポート「The 2020 M&A Report: Alternative Deals Gain Traction」を発表した。本レポートは、コロナ禍でのM&A案件数の推移や、不透明さが増す状況で重要性が高まるオルタナティブルール(小数株主としての出資やジョイントベンチャーなど、従来主流であったM&Aとは異なる取引形態)に焦点を当てている。
新型コロナウイルスの影響を受けてM&A案件数は、急激に減少した。しかし、6月には通常の水準まで回復を見せている。2007年以降、取引価額5億円以上の案件数は、およそ40~70件の範囲で推移していることが分かった。2020年1月~3月にかけて、2008年~2009年の金融危機と同様に40件を下回ったが、2020年6月以降は40件を超え、回復基調となった。
アドバンスト・アナリティクスや自動化の進展などのテクノロジーのメガトレンドによって、比較的低リスクで、新しいタイプの人材や組織能力を迅速に獲得することができる、オルタナティブディールの重要性が増した。ジョイントベンチャーとアライアンスの案件数が過去最高を記録し、近年、オルタナティブディールの注目度は高まってきている。しかし、ジョイントベンチャー組成を例とすると、発表直後のリターンは高い傾向にあるが、1~2年後の出資者の相対的なTSR(株主総利回り)が業界を上回る例は半数以下であり、長期的な価値を創造できるかどうかは、不透明である。
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