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2023.12.11 アクセンチュア最新調査――製造業のレジリエンス向上には地域内で生産・供給する「地産地消」とデジタル技術の活用がカギ

アクセンチュアの最新調査「製造業におけるレジリエンス」によると、企業は地域のサプライヤーとの関係や生産施設を増強し、混乱に強い体制の構築に取り組んでいることが明らかになった。また、2026年までに主要品目のほとんどを地域内のサプライヤーから購入する計画の企業は65%に上り、現在の38%から増加することも判明した。さらに、85%の企業が2026年までにほぼ全ての自社製品を同じ地域で生産・販売することを計画している(現在は43%)。

本調査は、不安定な社会情勢において地域内で調達や生産を完結させることが重要であるものの、持続的なレジリエンスを得るには不十分であると解説している。企業は、デジタル技術活用の度合い(デジタル成熟度)を高めてデータやAI、デジタルツインなどのソリューションに投資することが肝要である。これにより企業は、不安定な市場動向においても再構成可能な供給網や自律した生産体制を構築することが可能となり、柔軟で持続可能な製品開発や、製造現場でのリアルタイムな意思決定が可能になる。

近年、地政学的な変化や異常気象、テクノロジーの飛躍的な進歩、資材や人材の不足など、破壊的な出来事が急増しています。こうした世界の中で、企業がレジリエンスと長期的成長を維持することは極めて困難である。

  • 2021年から2022年にかけて、企業はエンジニアリング、供給、生産、オペレーションに支障をきたし、年間1.6兆ドルの収益を逃している。
  • 一方で、レジリエンスに優れた企業(25%)の年間売上高は、最も脆弱な企業(25%)よりも3.6%高くなった。

本調査によると、企業は2023年に供給・生産設備のデジタル化、自動化、移転のために平均10億ドルを投資し、2026年にこの額は少なくとも25億ドルに増加すると予想されている。

持続的なレジリエンスの獲得は、多くの企業にとってまだ遠い先の展望です。本調査の一環として、アクセンチュアはエンジニアリング、供給、生産、オペレーションのレジリエンスを0~100の尺度で測定するモデルを開発しました。その結果、平均スコアはわずか56だった。

本調査では、企業がレジリエンスを強化するために注力すべき3分野を挙げている。

1. 可視性の向上
企業はサプライチェーンや生産プロセスをより一層予測可能で自律的にする必要がある。

2. 設計におけるレジリエンス向上
初期の開発プロセスから可視化する活動を組み込むことで、企業は製品、プロセス、作業方法を最初から正しく把握することができる。

3. 新しい働き方の推進
企業は、データ、AI等のデジタル技術に関する社員のスキルアップを図ることで、予測・視覚化ツールを使い現場でデータ主導の意思決定を行えるようになる。

 

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