2022.08.10 フリーコンサルタントの年収の目安は?独立後の年収アップのポイントも紹介
この記事では、フリーコンサルタントの年収目安について、専門分野ごとに月収・年収の相場を、案件テーマ例と合わせてご紹介します。
また、年収を高めるために押さえておきたいポイントや案件選びのヒントもご紹介しますので、フリーコンサルタントとして独立を検討中の方は是非、ご覧ください。
目次
・分野別フリーコンサルタントの年収相場
- 経営/戦略
- IT
- M&A
- マーケティング
- 財務会計/管理会計
- 組織/人事制度
・フリーコンサルタントが年収を上げるポイント
- 自分の専門分野を持つ
- コンサルティングファームで実績と経験を積む
- 書籍の執筆やメディアへの露出
- 複数のクライアントを持つ
- 高単価・好条件の案件を見つける
・フリーコンサルタントが案件を選ぶときのポイント
- 案件に対応できる能力があるか
- 自身の成長につながるか
- 時間や場所など、働き方が合うか
・まとめ
分野別フリーコンサルタントの年収相場
フリーコンサルタントの年収相場とよくある案件テーマ例を、専門分野別にご紹介します。報酬額、年収額はクライアントや案件によって異なります。ご紹介する収入額はあくまでも参考情報としてご活用ください。
経営/戦略
経営・戦略のフリーコンサルタントの収入額は、ファーム出身者の場合だと月額80〜250万円程度、年収960〜3,000万円程度です。
クライアント企業が抱える経営課題の解決を行う専門家であり、案件テーマは以下の様に多岐にわたります。
経営企画支援
・中期経営計画の作成
・市場調査
・デジタル化戦略策定
新規事業立ち上げ
・ビジネスモデル作成
・フィージビリティ検証
・事業計画の作成
・ステークホルダーとの討議
業務改革
・サプライチェーンの効率化
・営業プロセスの改革
・業務フローの標準化
・各種セクションのDX支援
ITコンサルタント
フリーランスのITコンサルタントの収入は、月額70〜200万円程度、年収840〜2,400万円程度です。
クライアント企業の抱える経営課題に対し、IT技術を通じて解決を図る専門家であり、案件テーマは以下の様に多岐にわたります。
基幹システム導入
SAP導入のPMO、MD/在庫管理システム刷新、コーポレートシステム刷新などを手掛けます。
非基幹システム開発
システムのクラウド移行やRPAの導入、業務設計、オムニチャネルの環境設計などを担います。
Web・アプリ開発
Webサービスの改修やスマートフォンアプリの設計開発、ロボット用アプリの設計開発、インフラ・セキュリティの案件に携わることもあります。
M&Aコンサルタント
フリーランスのM&Aコンサルタントの収入は、月額換算では100〜250万円程度、年額換算では1,200〜3,000万円程度です。
M&Aコンサルタントは、M&Aのプロセス全体を支援する専門家で、案件テーマは以下の様なものが挙げられます。
・M&Aに関するリサーチ、戦略策定
・ビジネスデューデリジェンス
・対外交渉、契約、会議体運営
・PMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)のサポート
M&Aコンサルタントとして活動するには、M&Aの各フェーズに精通する専門知識や経験が必要です。「M&Aエキスパート認定制度」などの民間資格や、公認会計士や税理士などの国家資格を有していれば、案件獲得に有利にはたらくでしょう。
マーケティングコンサルタント
フリーランスのマーケティングコンサルタントの収入は、月額40〜150万円程度、年収は480〜1,800万円程度です。
マーケティングコンサルタントは、クライアント企業が抱えるマーケティング課題の特定・解決を支援する専門家で、案件テーマは以下の様なものが挙げられます。
・マーケティングリサーチ(市場調査/競合調査等)
・リブランディング
・マーケティング戦略立案(4P/コミュニケーション戦略)
・Webサイトの収益性改善
・オウンドメディア設計
・POSやWebデータの分析
・データ分析チームの設立
・分析業務の設計
財務コンサルタント
フリーランスの財務会計/管理会計コンサルタントの収入は、月額100〜150万円程度、年収換1,200〜1,800万円程度です。
財務会計/管理会計コンサルタントは、クライアント企業が抱える財務・会計・経理面の課題の特定・解決を支援する専門家です。
依頼される案件テーマ例としては、以下の様なものが挙げられます。
・会計業務の可視化/改善
・IPO支援
・財務データの分析支援
財務会計/管理会計コンサルタントとして活動するには財務や経理、会計に関する専門知識やノウハウが必要であり、公認会計士や税理士などの資格があれば業務に役立ちます。
組織・人事コンサルタント
フリーランスの組織/人事コンサルタントの収入は、月額90〜150万円程度、年収1,080〜1,800万円程度です。
組織/人事コンサルタントは、クライアント企業が抱える組織・人事上の経営課題の抽出・解決を支援する専門家です。案件テーマ例としては以下の様なものが挙げられます。
・人事戦略策定
・企業ミッション/行動指針の再定義
・人事評価制度の刷新
・人材育成プログラムの構築
・採用戦略策定
・研究プログラムの設計
組織/人事コンサルタントとして信頼を得るには、人事・採用の実務経験やコンサルティング経験などが役立ちます。
業務系コンサルタント
月単価の目安相場は100~250万円程度です。 特に120~180万円の月収を得ている方の割合が多く、年収にすると1,440~2,160万円程度です。
業務コンサルタントは、クライアント企業にとっての目標(例えば、業務改革・経営資源の有効活用・コスト削減 など)を達成するために、現状分析後、従来の業務フローを見直し新しい業務フローを作成・提案します。
また、新しい業務フローの提案後は、BPRの一環としてITシステム導入プロジェクト案件として成立させることにより、所属するファームにとって価値の高い仕事となります。
フリーコンサルタントの年収相場(職種別)
アナリスト
アナリストは業務実績が2年程度以上で与えられることが多いポジションです。アナリストへの募集案件は、週5日稼働だった場合100万~130万円程度が想定単価です。
年収にすると800万~1000万くらいがボリュームゾーンです。会社員であれば、アナリストは年収400万円〜が一般的なので、フリーランスになった場合にはかなりの年収アップを見込めます。
コンサルタント
どの業界・分野のコンサルタントとして案件に参画するかによって大きく変わりますが、週5日稼働だった場合80万~250万程度が想定単価です。
コンサルティング実績が3年以上レベルだと参画の可能性が高い傾向です。
会社員コンサルタントの年収相場が約500万円〜なので、分野にもよりますが
年収アップを大きく見込めます。
マネージャー
コンサルティングファームに属しており、マネージャーレベルの力量をお持ちのフリーランスの方の年収相場です。実績が6年以上のレベルを想定しています。
このレベルの人材だと、100万円~が相場でボリュームゾーンは150万程度。年収にすると1800万~2400万円クラスも目指せます。
会社員だった場合平均年収は900万〜1400万円です。
シニアマネージャー
コンサルティングファームに所属し、シニアマネージャーレベルの力量をお持ちのフリーランスの方の年収相場です。実績として10年程度のレベルの人物です。
シニアマネージャーレベルの案件単価は150万円以上。ボリュームゾーンとして180万くらいが相場です。
会社員だった場合の年収相場は1,500万円〜2,000万円程です。
パートナー
コンサルティングファーにて、パートナーコンサルタントレベルの力量をお持ちのフリーランスの年収相場です。
100%稼働と仮定して250万円程度の案件単価が多いようです。年収3000万円以上も目指せるレベルです。
フリーコンサルタントが年収を上げるポイント
ここでは、フリーコンサルタントが年収を上げるための6つのポイントをご紹介します。
自分の専門分野を持つ
クライアントがフリーコンサルタントに業務を依頼する背景には、クライアント企業が保有していない高度な専門知識やスキルをコンサルタントが持っているためです。裏を返せば、そのような専門性がなければ、安定した案件の獲得は難しいといえます。
自身の専門分野について、自身の知識やスキルを高めることは獲得案件の単価アップ、年収アップにつながります。
コンサルティングファームで実績と経験を積む
フリーコンサルタントとしての収入を上げる上で、コンサルティングファームでの実績や経験は大きく役立ちます。
フリーコンサルタントと一口にいっても、ファーム在籍経験の有無やファームのネームバリュー、在籍年数、役職などは案件単価に大きく関わります。
複数名のフリーコンサルタントの候補者プロフィールを並べてみたとき、応募者が多ければ全員面接するわけにもいかないので、上記のような情報を判断材料にせざるをえないのもイメージしやすいかと思います。
将来、フリーコンサルタントとして独立を検討されている方は、焦らずにまずはコンサルティングファームで十分に実績を積むことをおすすめします。
書籍の執筆やメディアへの露出
メディア露出や書籍の執筆は、信頼度を高める手段として効果的です。ホームページやSNSなどを活用して情報発信することで、メディアに発見してもらい、声を掛けてもらえるような地盤固めをしておくことが大事です。
今は専門家にコンテンツ執筆を依頼して、署名入りで記事を公開しているWebメディアもあります。その道の専門家である点を明確に印象付けられるような情報発信を心がけましょう。
複数のクライアントを持つ
収入のほとんどを大口1社から得ている場合、万が一契約が更新されない、クライアントが倒産した、案件が終了したといった場合に、大半の収入源を失いかねません。
稼働率が高い案件に従事している場合はやむを得ませんが、可能な限り収入源を複数用意しておくと万が一の時に安心です。
高単価・好条件の案件を見つける
収入を向上させるには、複数案件、それも条件の良い高単価案件を探して受けるのが近道です。もちろん、最初のうちは実績作りのために数をこなすのも大事ですが、徐々に高単価の案件や業務効率の良い案件も増やしていきましょう。
自身で営業して案件を開拓するのも良いですが、個人あるいは法人としての看板が弱い間はなかなか難しいのが実情です。また、工数もかかってきてしまうのでエージェントを活用するのが効率的です。
フリーコンサルタントに特化した案件が充実していて、中でも高単価、好条件の案件を見つけるには、PODがおすすめです。PODでは、経営・戦略やIT上流・要件定義、SAP、DX、新規事業、PM・PMO、先端技術(AI・Fintech)等、幅広い分野のプロジェクトを取り扱っています。また、大手事業会社の直請け案件や特命の非公開案件を多数保有しているため、高単価を実現しやすいメリットがあります。
フリーコンサルタントが案件を探す方法
フリーコンサル案件紹介サービスを利用する
フリーランスとして独立した当初は、自身で営業活動を行い、案件を獲得するのもなかなか大変です。場合によっては、フリーランス向けの案件を紹介してもらえるエージェントサービスを利用するのも手です。
エージェントサービスによって、強い職種や案件テーマが異なるため、自分に合ったサービスを使いましょう。例えば、コンサルタント系であれば、PODが挙げられますが、こうしたサービスに登録しておくと、希望のテーマや報酬額に合わせて、案件を紹介してもらうことができます。
企業に直接営業する
個人営業は、元クライアント企業や課題がありそうな企業に営業をかけて案件を獲得する方法です。
初めはメール・電話・SNSのダイレクトメッセージなどで地道に営業活動をする必要があります。仲介業者が入らず、仲介手数料が取られないため、その分報酬が高くなります。
また、案件獲得を進める中で営業力を鍛えられることもメリットの一つです。
クラウドソーシングを利用する
クラウドソーシングとは、仕事を依頼したい企業や個人が案件の詳細を提示し、 気になるものがあれば応募することができるサービスです。 フリーランスや企業がスキル経験などを記載し、案件を募集することができるサービスもあるため、スキルや経験に自信のある方はこの機能も活用するのが良いでしょう。
ビジネス系SNS・マッチングアプリで交流を持つ
ビジネスマン同士がマッチングできるSNSを利用し、人脈を増やしたり、経営者に 直接アピールすることができます。
マッチングアプリで知り合った方からの紹介で案件を獲得することができたり、仕事仲間を増やすことができるのがメリットです。
フリーコンサルタントが案件を選ぶときのポイント
フリーコンサルタントが案件を選ぶ際は、どのような点に気を付けるべきかをご紹介します。
案件に対応できる能力があるか
高単価案件は魅力的ですが、対応できるだけの能力があるかどうかをしっかり見極めて受注する必要があります。
クライアント企業に自分自身をアピールする際は、自己の実績や能力をあまり大きく見せすぎないよう気を付ける必要があります。きちんと成果を出せる案件を受注して実績を重ねていきましょう。
自身の成長につながるか
フリーランスは会社員と異なり、研修や勉強会などの自分の成長につながる学びの機会がなかなか得られない点がデメリットです。
しかしながら、今後受注できる案件の選択肢を増やすためにも、自己のスキルアップは欠かせません。普段から自己研鑽を重ねて専門性を高めましょう。身銭を切ってセミナーに参加する、資格取得のための教材を購入して勉強するなどの自己投資も不可欠です。
また、案件受注の際も、生活を安定させて収入を得るために高単価案件を選択するだけでなく、自己の成長につながる案件かどうかを判断する必要があります。
時間や場所など、働き方が合うか
あえてフリーランスという仕事のスタイルを選ぶのは、そこに自分の希望する働き方やライフスタイルを実現したいなどの望みがあるからです。実現したい望みは、例えばプライベートな時間を増やしたい、今よりもさらに収入を増やしたい、常駐でプロジェクトをじっくり支援したい、さまざまな案件に関わりたいなど、コンサルタントごとにさまざまです。
せっかく理想を持って独立するからには、自分の希望が叶う働き方ができるかどうかを判断基準にして案件を受注するのも大切です。
まとめ
フリーコンサルタントの年収について、専門分野ごとの月収・年収相場や年収を高めるために押さえておきたいポイントについて解説しました。
フリーコンサルタントの年収は分野ごとに相場が異なります。また、ファーム在籍の有無や在籍年数、役職なども案件単価に影響するため、まずはファームでしっかり経験を積むことがフリーコンサルタントとして高単価を実現する近道です。
フリーランスは個としての地力が必要になるため、コンサルティング能力を高めることが最重要です。そのためにも日頃から自己研鑽に努める姿勢が肝心です。また、クライアントからの信用獲得としてメディア露出や書籍執筆などは効果的ですので、機会があれば取り組みましょう。
最後に、案件開拓ですが、受け身でも引き合いがたくさんくるような「個としてのブランド」が確立しているコンサルタントの場合は除き、プッシュ型で開拓していくのはなかなか手間がかかります。
そんな時は、フリーコンサルタント向けに案件を紹介してくれるサービスの利用がおすすめです。中でも、PODはフリーコンサルタントに特化した好条件・高単価案件が充実しているのでおすすめです。
> フリーコンサルタントと企業の課題解決を支援する【POD】