2022.02.18 デロイト、100万件超の特許データを軸に出資関係の情報を可視化する市場動向分析ツールを提供開始
2月10日、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(以下、DTC)は、市場動向分析ツール「Napier(ネイピア)」の提供を開始した。本サービスは、全世界100万件超の特許・技術情報を軸に、出資・提携関係、財務情報など膨大なデータから、利用者の経営戦略策定に資する的確な情報を分析し瞬時に可視化するサービスである。
昨今、SDGsやSmart X(Smart Energy、Smart City、Smart Healthcareなど)といった業界横断的な課題が事業機会となり、その具体化が求められている。また、戦略実現の手段としての提携・M&Aといったインオーガニック戦略策定、あるいは新規事業開発など、複雑化する事業環境における意思決定のためには、対象領域の状況をきめ細かく観察し、的確な市場動向把握が必要とされる。しかし、事業の業際が曖昧になり、検討すべき対象範囲が広がる中、日々更新される情報を正確に収集することは難しい。その結果、限られた情報から導いた仮説に基づいて意思決定していた実態がある。
Napierを使うことで、企業は経営戦略策定に必要な情報を俯瞰的かつ多面的に把握できるようになる。企業が得られる情報は以下の3点である。
・市場にどういった企業が参入しているのか
・どこの技術分野の研究開発が活発か
・競合企業がどのような技術・ケイパビリティを有する企業に重点投資しているのか
Napierでは、企業が特に事業関心度の高い分野をフォーカスしており、当初はSmart Energy、Smart Factory、自動運転、ドローン、5G、Smart Healthcare、Fintech、セキュリティといった20の注目分野の市場・企業動向の把握を容易にしている。注目分野の対象拡大をはじめ、Napierはサブスクリプション型のサービスとして、機能の拡充を予定している。
また、Napierの主な特長は以下の5点である。
▪独自アルゴリズムで特許データを将来の注力領域を示す先行指標としてスコア化
▪スコア情報を財務・出資情報と紐づけることにより、競合動向とエコシステムを可視化
▪競合企業間の出資関係を独自の描画ツールによる可視化により鍵となる企業の発見を支援
▪ターゲット企業の投資・出資(ファンド含む)・財務・非財務データを統合的に提供し、資戦略分析を支援
▪スコア情報や出資情報の紐づけにより、スタートアップ企業の探索を効率化
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