2023.03.13 独立・起業におすすめのレンタルオフィス・バーチャルオフィスとは?特徴とメリット・デメリットを解説
独立や起業を考える際の問題の一つに「働く場所」があり、仕事のパフォーマンス向上のためにもオフィス環境をどうするかは重要なテーマといえます。
最近では、働き方の多様化を背景にレンタルオフィスやバーチャルオフィス市場が拡大しており、以前に比べてフリーランスや起業家にとって活用しやすくなっています。
そこで本記事では、独立・起業におすすめのレンタルオフィスとバーチャルオフィスについて徹底解説します。それぞれの違いや特徴、メリット・デメリットについてご紹介しますので、フリーランスとして独立を考えている方や起業を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
・独立・起業における課題
- レンタルオフィスとは?
- バーチャルオフィスとは?
・レンタルオフィスのメリット・デメリット
- メリット①物理的なオフィススペースを占有できる
- メリット②オフィス設備・サービスが充実している
- デメリット①月額利用料が高い
- デメリット②セキュリティ対策が必要
・バーチャルオフィスのメリット・デメリット
- メリット①一等地の住所を格安で借りられる
- メリット②手軽にオフィスを開設できる
- デメリット①作業スペースの別途確保が必要
- デメリット②業種によっては営業の許認可が下りないことも
・レンタルオフィス/バーチャルオフィスを選ぶポイント
- 作業スペースの必要性の有無
- オフィスの立地
- 月額の利用料
・まとめ
独立・起業における課題
独立や起業を考える方にとって「資金調達をどうするか」は最重要課題の一つだと思います。
実際に、ベンチャーサポートグループ株式会社が2022年に実施した調査では、過去に独立・起業を検討していた方の約36%が「資金調達が困難になったこと」を独立・起業に至らなかった理由として挙げています。
一方で、「調達資金を何に充てるか」というのも重要テーマのひとつでしょう。
たとえば、業種を問わず独立・起業をするにはオフィスが必要です。しかし、賃貸オフィスを借りるとなると初期費用や固定費がかさむため、独立・起業したてではリスクが高いのも事実です。また、賃貸オフィスを借りるには物件探しや内装工事、備品の準備などといった時間と手間もかかります。
そこで、賃料が低価格なレンタルオフィスやバーチャルオフィスを利用すれば、独立・起業時の支出を圧縮することができます。
レンタルオフィスとは?
レンタルオフィスとは、複数の利用者に向けて提供されている専有スペースの一つをレンタルできるサービスのことです。通常、賃貸オフィスを借りる場合、オーナーとの契約や敷金や礼金の支払い、内装工事などが必要ですが、レンタルオフィスなら必要ありません。賃貸オフィスと比べて初期費用を抑えられるのが特徴です。
なお、レンタルオフィスは法人登記や電話番号といったオフィスサービスだけでなく、実際に作業スペースもレンタルするという点においてバーチャルオフィスとは異なります。
バーチャルオフィスとは?
バーチャルオフィスとは、“仮想”のオフィスのことです。実際にオフィス(場所)を借りることなく、住所だけを借りて、法人登記や電話番号、ITサービスなどさまざまなオフィス機能を利用できるのが特徴です。
レンタルオフィスとの最大の違いは、作業スペースは借りず、住所や電話番号だけをレンタルする点です。作業スペースは別途用意する必要がありますが、一等地の住所を低価格で借りてオフィスとして登記することができるため、スモールビジネスや低コストで独立・起業したい場合に向いています。
レンタルオフィスのメリット・デメリット
レンタルオフィスには、主に次のメリット・デメリットがあります。
メリット
- 物理的なオフィススペースを専有できる
- オフィス設備・サービスが充実している
デメリット
- 月額利用料が高い
- セキュリティ対策が必要
それぞれ詳しく解説します。
メリット①物理的なオフィススペースを占有できる
レンタルオフィスを活用すれば、法人登記だけでなく、占有オフィススペースを確保できます。仕事ができる環境が整った占有スペースの他、共有の会議室や応接室などを利用ができるところもあります。
バーチャルオフィスとは違って、物理的なオフィススペースを確保できるため、起業・独立時のメインオフィスやミーティングスペースとして使用することが可能です。
メリット②オフィス設備・サービスが充実している
オフィス設備・サービスが充実していることも、レンタルオフィスを利用するメリットの一つです。レンタルオフィスには、家具やインターネット、プリンター、カフェスペースなどの設備が備わっているため、契約後すぐに仕事を始めることができます。
また、プランにもよりますが、秘書サポートや電話・荷物転送、法人登記など、充実したサービスを利用できるというメリットもあります。
デメリット①月額利用料が高い
レンタルオフィスでは、占有オフィススペースを借りるため、住所や連絡先のみをレンタルするバーチャルオフィスと比較すると月額利用料は高くなります。
とはいえ、従来の賃貸オフィスと比べると、敷金礼金が不要な上、内装工事や家具の購入費用がかからないため、費用を削減することは可能です。占有のオフィススペースの必要性を考えた上で、予算に合わせて判断することが重要です。
デメリット②セキュリティ対策が必要
レンタルオフィスは、賃貸オフィスと比べるとプライバシー面は劣ります。レンタルオフィスは、複数の利用者に向けて提供されているオフィスであるため、占有のオフィススペースであっても会話や電話の声が漏れたり、のぞき見されたりするリスクがあります。
防犯カメラやオートロックなどのセキュリティ対策が充実しているレンタルオフィスを選んだり、端末やインターネットの共有設定を見直したりするなど、対策が必要です。
バーチャルオフィスのメリット・デメリット
バーチャルオフィスでは、場所そのものは借りず、オフィス機能を利用できます。具体的には、次のメリット・デメリットがあります。
メリット
- 一等地の住所を格安で借りられる
- 手軽にオフィスを開設できる
デメリット
- 作業スペースの別途確保が必要
- 業種によっては営業の許認可が下りないことも
それぞれ順に詳しく解説します。
メリット①一等地の住所を格安で借りられる
バーチャルオフィスを利用することで、大都市の一等地の住所を月数千円から借りることができます。実際にオフィススペースを確保する必要がない分、東京の新宿、渋谷、銀座などといった一等地を、格安で会社の住所として使用することが可能です。
また、自分の自宅を会社の連絡先として公開しなくて済むため、プライバシーの向上にもつながります。
メリット②手軽にオフィスを開設できる
手軽かつスピーディーにオフィスを開設できることも、バーチャルオフィスのメリットです。
賃貸オフィスを借りる場合、複数の物件を内見したり、賃貸契約を結んだりと、さまざまなステップを踏む必要があります。しかし、バーチャルオフィスなら簡単な手続きでオフィスを開設できるので、スムーズに開業することが可能です。
デメリット①作業スペースの別途確保が必要
バーチャルオフィスは、オフィスの住所を借りるシステムであり、物理的なオフィススペースはありません。そのため、バーチャルオフィスとは別に作業スペースを確保する必要があります。
一人起業など、自宅やカフェなどで作業できるのであれば問題ありませんが、従業員を雇用している場合など、一定の作業スペースが必要な場合は、別途スペースを確保する必要があります。
デメリット②業種によっては営業の許認可が下りないことも
業種によっては、バーチャルオフィスを会社の住所として登記すると営業の許認可が下りず、開業できないことがあります。たとえば、実体のあるオフィスが必要な建設業や不動産業などのビジネスは、バーチャルオフィスで開業することはできません。
バーチャルオフィスを利用する場合は、業種との相性や、独立・起業をする際に許可が下りるかどうかを事前に確認しておく必要があります。
レンタルオフィス/バーチャルオフィスを選ぶポイント
レンタルオフィスとバーチャルオフィスのメリット・デメリットを理解したところで、自社に合ったオフィスを選ぶためのポイントを3つ解説します。
- 作業スペースの必要性の有無
- オフィスの立地
- 月額の利用料
それぞれ詳しく説明します。
作業スペースの必要性の有無
レンタルオフィスとバーチャルオフィスのどちらを利用すべきか迷う場合は、「作業スペースの必要性の有無」で判断するといいでしょう。
レンタルオフィスは作業スペースを確保できる反面、バーチャルオフィスと比べて利用料が高く設定されています。そのため、作業スペースが必要な場合はレンタルオフィスを、不要な場合はバーチャルオフィスを選ぶのがおすすめです。
オフィスの立地
レンタルオフィス・バーチャルオフィスでは、オフィスの住所で法人登記を行います。そのため東京や大阪の大都市など、ビジネス一等地にあるオフィスを選ぶと、ビジネスの信頼度を向上させることができます。
また、レンタルオフィスを利用する場合は、アクセスの良さも確認しましょう。取引先と面談をすることもあるため、アクセスや利便性の良いオフィスを選ぶと安心です。
月額の利用料
レンタルオフィス、バーチャルオフィスの月額利用料は、各社・プランごとに異なります。たとえば、世界最高水準のレンタルオフィスやバーチャルオフィスを提供するSERVCORPでは、個室のレンタルオフィスを月額10万円(税別)から、一等地のバーチャルオフィス(貸し住所のみ)を月額7,200円(税別)から利用することが可能です。
独立・起業時の出費をできるだけ抑えるためにも、予算内で短期間での契約が可能なオフィスを選ぶといいでしょう。
まとめ
今回は、独立・起業時を考えている方に向けて、レンタルオフィスとバーチャルオフィスの特徴やメリット・デメリットなどについて解説しました。
レンタルオフィス、バーチャルオフィスは、初期費用や固定費を抑えられる他、柔軟な契約が可能なことから、これから独立・起業する方にとって強い味方です。今回紹介した特徴やメリット・デメリットを参考に、ぜひ活用を検討してみてください。
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