2022.11.21 マーサージャパンの事業内容や企業特徴を解説
マーサージャパンは「人と組織」に関する幅広いサービスを提供している、外資系グローバルコンサルティングファームです。ニューヨーク・シカゴ・ロンドンの証券取引所に上場している、マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズグループの日本法人で、国内で40年以上の実績を持っています。この記事では、マーサージャパンの事業内容と特徴とはどのようなものなのか、紹介します。
目次
・マーサージャパンの事業内容
‐ 人事・組織変革コンサルティング
‐ 年金・退職金制度コンサルティング
‐ 福利厚生制度コンサルティング
‐ 海外日本企業アドバイザリー
・マーサージャパンのファーム特徴
‐ 世界のマーサーネットワークの活用
‐ 世界最大級の報酬データベースを保有
‐ ピープル・アジェンダの課題解決でM&Aを支援
・まとめ
マーサージャパンの事業内容
マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズグループのグローバル・ネットワークを活かして、日本国内で40年以上、「人・組織」に関するコンサルティング・サービスを提供してきたマーサージャパン。事業内容は次の8領域におよびます。
- ●組織・人事変革コンサルティング
- ●M&A・グローバル経営支援
- ●プロダクトソリューションズ
- ●年金・退職金制度コンサルティング
- ●資産運用コンサルティング
- ●グローバルベネフィットコンサルティング
- ●日本企業の国内事業再編に伴う人事統合・再編支援
- ●海外日本企業アドバイザリー
ここでは、8領域の中でも特徴的なマーサージャパンの「組織・人事変革コンサルティング」、「年金・退職金制度コンサルティング」、「福利厚生制度コンサルティング」、「海外日本企業アドバイザリー」を解説します。
組織・人事変革コンサルティング
マーサージャパンでは、企業の経営課題を解決する鍵が「人」にあるとしています。ミッションは「人」の能力を最大限に引き出すために、組織や人材マネジメントのイノベーションを実現すること。「経営視点」で、企業が戦略を実現するための組織・人材マネジメントの変革をサポートしています。
マーサージャパンの組織・人事変革コンサルティング部門は、この領域でのリーディングコンサルティングファームです。「人と組織に関わる現状分析・戦略立案」、「グレーディング・報酬」、「パフォーマンスマネジメント」など、経営課題の特定から組織・人事戦略のプランニング、具体的なソリューションの提供まで、幅広いサービスを提供しています。
年金・退職金制度コンサルティング
企業経営に欠かせない退職金・年金制度の運営もマーサージャパンが得意とする領域の一つです。退職金・年金制度は、優秀な従業員の採用やモチベーションの向上などに効果があるとされる報酬制度の重要なファクターです。
働く社員に「制度があってよかった」と思ってもらえる制度の策定や、年金・退職金制度のリスク・コストの抑制など、企業のさまざまなニーズに応えるべく、年金・退職金の専門コンサルタントが幅広いサービスを用意して支援しています。
福利厚生制度コンサルティング
日本企業の福利厚生制度は内部公平性を重視しながら、従業員の生活を支援する役割を担ってきました。しかし、欧米型のジョブ型雇用の採用やリモートワーク導入による働き方の多様化、健康保険組合の財政の悪化などで、福利厚生制度の抜本的な見直しやコスト削減が求められています。
マーサーは、企業の福利厚生制度の分析結果やマーケットデータとの比較、従業員のニーズから、客観的で現実的な福利厚生の「あるべき制度」を企業に提案しています。保険制度見直し支援や共済会の見直し・廃止、福利厚生制度運用のデジタル化推進などを支援しています。
海外日本企業アドバイザリー
マーサージャパンは日本企業のアジア進出や、成長のビジネスパートナーであろうとしています。
マーサージャパンは、特にニーズの高い東南アジアでの地域本社の設立などにおいて、専門チームを組んで現地サポートを行います。日本企業独特の文化・課題・トレンドを理解していることを強みとして、あらゆる業界の日本企業に対して多くのアドバイザリーサービスを提供。成功事例を積み上げています。
マーサージャパンの企業概要
ここでは、マーサージャパンの企業概要を紹介します。
【代表者】
代表取締役社長 CEO 草鹿 泰士氏
【会社公式URL】
【設立年】
1978年2月
【資本金】
4億8800万円
【売上高】
未公開
【従業員数】
235名 (2022年4月1日現在)
【企業理念】
多様性の尊重(Respect for diversity)
【沿革】
1945年 カナダでウイリアム・マンソン・マーサーがウイリアム・エム・マーサー社を創立
1978年 日本法人を設立。組織・人事、年金コンサルティングを開始
2008年 マーサー ジャパン、設立30周年を迎える
マーサージャパンのファーム特徴
組織・人事、福利厚生、年金、資産運用分野におけるコンサルティングを提供しているマーサージャパン。その特徴と強みを紹介します。
世界のマーサーネットワークの活用
マーサージャパンの強みは、ニューヨーク・シカゴ・ロンドンの証券取引所に上場している、マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズグループの一員であること。全世界44カ国以上、約180都市の拠点で約25,000名のスタッフが多様な課題に取り組んでいます。
世界中のあらゆる国と地域で働くマーサーのコンサルタントが連携して、グローバルな課題からローカルな課題までに「One Mercer」として対応。それぞれに適したサービスを提供しているため、あらゆる国や地域で「人と組織」に関する幅広いコンサルティング・サービスの提供が可能です。
世界最大級の報酬データベースを保有
マーサーが30年以上にわたって実施している、総報酬サーベイ(Mercer Total Remuneration Surveys=TRS)は、日本で最大規模の参加企業数を誇る報酬調査です。
TRSはマーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズグループが、世界140ヵ国で実施しているもの。世界的なトップ企業を含む30,000社以上のトップポジションから非管理職層まで、全ての役職の報酬情報を収集して調査しています。
基本報酬、固定・変動賞与、各種福利厚生などの報酬水準だけでなく、昇給率・賞与支給状況・雇用動向など労働市場のトレンドも確認できるTRS。マーサーはこの世界最大級の報酬・福利厚生データを通じて、企業の人材競争力強化と人事戦略の実現を支援しています。
ピープル・アジェンダの課題解決でM&Aを支援
マーサージャパンの8領域に及ぶ事業内容の「M&A・グローバル経営支援」サービスでは、国内外の買収・売却を問わず、あらゆるタイプのM&Aを支援。20年以上にわたって世界各地のM&Aに対する豊富なサポート実績を持っています。
ファイナンスでの統合だけなら、M&Aを支援する他のコンサルティングファームでも可能でしょう。しかしM&Aで顧客が望む成果を出していくためには「ピープル・アジェンダ」の課題解決が重要です。
企業の経営課題を解決する鍵が「人」にあるとするマーサージャパンは、「ピープル・アジェンダ」の解決を優先してM&Aをプランニング。広範囲な人材の課題についての戦略策定に加えて、実行面までを考慮してM&Aを成功に導いています。
まとめ
今回はマーサージャパンについて、会社概要や事業内容、特徴等について解説しました。マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズグループの日本法人で、国内で40年以上の実績を持つマーサージャパンは、組織・人事、福利厚生、年金、資産運用分野など幅広い分野でコンサルティングを行っています。グローバルネットワークはもちろん、世界最大級の報酬データベースやM&A・グローバル経営支援などに強みを持ち、今後の動向が注目されます。
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