2022.02.09 SAP、運転資金管理ソリューションを提供するFintech企業Taulia社の買収を発表
2月2日、SAPは、運転資金管理ソリューションを提供する大手プロバイダーTaulia社の株式の過半数を取得する方針であることを発表した。本買収では、クライアントが流動資産の活用によるキャッシュフローを改善するソリューションの提供を目指す。
Taulia社は、カリフォルニア州サンフランシスコを本拠地に構えるFintech企業である。主に企業における買掛金、売掛金、在庫などの資産の流動化を支援しており、年間売上は、5,000億ドル以上に上る。また、J.P.モルガン社やUniCredit社などの金融パートナー提携し、資金調達を支援するための強力なエコシステムの構築に取り組む。今後Taulia社は、セドリック・ブルー氏が引き続きCEOを務め、SAPのCFOであるルカ・ムチッチ氏が取締役会長に就任する。
今回の買収によって、Taulia社の所有権はSAPに移るが、J.P.モルガン社とTaulia社の関係はこれまでと変わらず、戦略的パートナーとして今後も互いに協力し、Fintech事業における株式保有率も維持される。
SAPは本買収を通して、顧客に早期支払いオプションを導入し、簿外資金を計画的に調達することで、資産の流動性を高めることができる。さらに、銀行などの出資者は、信用力のある大規模取引で短期的な融資を行う投資機会を得ることができる。今後SAPは、ネットワークを広げ、銀行や保険会社向けの金融サービスを拡充し、ソリューションやプラットフォームに組み込んでいく計画である。
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