2021.08.24 監査法人トーマツ、SASと協業。金融機関向け気候変動などのリスクを加味した信用評価サービスを開始
8月13日、デロイトトーマツグループの有限監査法人トーマツ(以下、トーマツ)は、SAS Institute Japan株式会社(以下、SAS)との協業を発表した。本協業では、金融機関が気候変動やパンデミックなどのリスクに対し、ポートフォリオを構成する貸出先の財務諸表のモデリングを通じた信用評価を行うためのツールを開発し、その導入に向けたサービスを開始する。
SASは、複雑なシナリオ、モデル、科目階層構造を統合した財務シミュレーションの結果に基づき、ポートフォリオの収益性やリスクを分析できるソリューションプラットフォームを国内外の金融機関に提供してきた実績を持つ。SASのサービスとトーマツの持つCOVID-19などの新たなリスクを加味した金融機関の予想信用損出シミュレーションなどの助言サービスのノウハウを組み合わせる。それにより、金融機関が新たなリスクの自社の貸出ポートフォリオにおける評価を円滑に行うための信用リスク評価ツールを開発した。
本ツールの等差機能の概要は以下の通りである。
・リスク事象が貸出先財務や担保価値に与える影響のモデルロジック
・貸出先属性(業種など)に応じたB/S、P/L構造
・ポートフォリオの期待信用損出計測機能
・地理情報を組み合わせたグラフを含む結果のビジュアライゼーション(ドリルダウンによる対話型分析機能)
トーマツとSASは本ツールの導入にあたり、それぞれの金融機関とのコミュニケーションなどを通じ、カスタマイズや機能拡張を行うとともに、本ツールのバージョンアップも行う予定である。また、今後も両社のノウハウを活用し、金融機関の信用リスク評価支援の高度化に関する助言サービスを拡大していく方針である。
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