2019.03.08 NRIが「ITロードマップ2019年版」をとりまとめ。日本の5G技術は東京オリンピックでお披露目
3月5日、株式会社野村総合研究所(NRI)は、情報通信関連の重要技術がどのように進展・実用化するかを予測する「IT(情報技術)ロードマップ」の2019年版をとりまとめたと発表した。
今回取り上げたのは、以下7つの旬な技術だ。
・エッジAI(人工知能)
・データサイエンス・プラットフォーム
・非金融分野のブロックチェーン活用
・5G(第5世代移動通信ネットワーク)と次世代ワイヤレス技術
・ドローン
・EX(Employee Experience:従業員体験価値)
・情報銀行と信用スコア
リリースでは、その中から「5G(第5世代移動通信ネットワーク)と次世代ワイヤレス技術」のロードマップを公開している。技術の進展・実用化について、2019〜2021年度を「黎明期」2022年度以降を「発展期」と定義し、以下のように予測している。
(上図は下記ニュースリリースより引用)
【2019〜2021年度(黎明期)】
・5Gサービスの開始ターゲットは2020年の東京オリンピック・パラリンピック。トラフィックが集中する地域でのスマートフォン通信や、VR機器や大画面テレビを通じた映像体験の提供が見込まれる。
・LPWA(Low Power Wide Area:低消費電力で、電波の伝達距離が数キロメートルから数十キロメートルに及ぶ無線技術の総称無線通信技術の一つ)はIoT用途での利用が拡大。検針作業や設備監視などの業務効率化への活用に可能性あり。
【2022年度〜(発展期)】
・5Gサービスは郊外・地方へ利用可能エリアを拡大するためのインフラ整備の途上。5Gの特性を活用したアプリケーションの開発・導入が徐々に広がり、ミッションクリティカルな(誤動作や停止が許されない)業務やコネクテッドカー(インターネットへの常時接続機能を備えた自動車)への活用も視野に。
・LPWAは利用シーンが拡大。農地や工場といったスポット的な導入から、都市部を含む広範なエリアに拡大していく見込み。
・5GやLPWAなど新たな無線ネットワークなど、複数の無線技術を同時かつシームレスに活用できる「ハイブリッド・ワイヤレス」な仕組みが実現。シーンやデータ容量に応じて運用の最適化が図れるようになると予想される。
NRIは2005年から毎年、「ITロードマップ」を書籍として刊行している。上記の詳しい動向は、東洋経済新報社『ITロードマップ2019年版~情報通信技術は5年後こう変わる!~』として2019年3月7日に発売される。
詳しくは以下のリリースをご覧ください
https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2019/cc/0305_1