2018.03.20 シンカ 江尻高宏氏(日本総研/船井総研出身)
コンサル業界ニュースメールマガジン登録
コンサルグファームを卒業後に「起業」にチャレンジしている人は多い。
本特集「コンサルティングファームを経た起業家たち」では、コンサル出身の起業家を詳細に紹介します
江尻高宏氏のプロフィール
中小IT企業へのコンサル経験から起業
シンカ社 江尻高宏氏
株式会社シンカ(Thinca co.,Ltd.)代表取締役の江尻高宏氏は、株式会社日本総合研究所(日本総研)の出身。約8年間、金融系の情報システム開発に携わり、メインフレームやC/S(クライアントサーバ)システム、Webシステムなど、幅広い範囲の開発プロジェクトにチームリーダやプロジェクトマネジャーとして参画。
その後、株式会社船井総合研究所(船井総研)に入社し、営業戦略やマーケティング戦略、商品戦略を中心に、中小IT企業向けのコンサルティングに従事。特にクラウドビジネスへの新規参入や、クラウド商品の販売強化に深い知見を持つ。
退職後、「ITで 世界をもっと おもしろく」という経営理念のもと、2014年1月に株式会社シンカを設立。クラウドサービスを中心にITの普及に注力している。
出典:同社WEBサイト https://www.thinca.co.jp/company/officer/
シンカ社のサービス
小規模店舗から大規模コールセンターまで。クラウド型CTIで良質な電話対応をサポート
江尻高宏氏が設立したシンカ社は、店舗や事務所などに対しクラウド型CTIシステムを提供している。CTIとはComputer Telephony Integrationの略称でコンピュータと電話を統合したシステムである。例えば、コールセンターで電話を受けた際にコンピュータ画面に電話番号が表示され、同時にその番号からの過去の問い合わせ履歴を顧客データベースから検索。発信者の個人情報や過去の問い合わせ内容も併せて表示されるなどのシステムである。
同社は「おもてなし電話」というCTIシステムを提供している。おもてなし電話の大きな特徴のひとつとして、クラウド型のサービスであるという点が挙げられる。従来のCTIシステム導入には大規模な投資が必要であったが、クラウド化することでハード面への投資が大幅に削減され、小規模な店舗などでも導入しやすいという。実際に中堅・大企業向けのサービスだけでなく、店舗など小規模な単位からでも導入可能なサービスも展開し、一拠点につき月額9,800円という比較的安価な費用で30,000件の顧客データを登録できる。
また、同サービスは外部システムと連携が可能。salesforce(CRMシステム)や kintone(ビジネスアプリ作成プラットフォーム)、Sansan(名刺管理サービス)を始めとする様々な関連システムと連携することで質の高いCTIサービスを実現している。2014年8月のサービス開始以降、飲食店や弁護士事務所、人材派遣会社、小売店、メーカーなど100を超える業種・業態における500社(900拠点)への導入を達成している。
出典:同社WEBサイト「おもてなし電話」サービス https://www.thinca.co.jp/service/cti/
資金調達・事業拡大に向けての動き
二度の第三者割当増資により事業強化・拡大
株式会社シンカは、2015年6月にスターティア株式会社、株式会社J.C.O.S、株式会社工芸精器製作所、株式会社BMOの4社に対し第三者割当増資を実施。
2017年8月には、日本ベンチャーキャピタル株式会社等を割当先とする第三者割当増資を実施し、総額約1億3千万円の資金を調達した。同資金調達により、経営基盤の強化、営業力強化・WEBマーケティング強化と人材拡充、販路開拓の加速を狙うという。