2016.04.25 アイスタイル吉松徹郎氏(アクセンチュア出身)
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コンサルグファームを卒業後に「起業」にチャレンジしている人は多い。
本特集「コンサルティングファームを経た起業家たち」では、コンサル出身の起業家を詳細に紹介します
アクセンチュアでのコンサル経験を活かし起業へ
アイスタイル吉松徹郎氏
アイスタイル社の代表取締役社長兼CEOの吉松徹郎氏は、茨城県出身の1972年生まれ。東京理科大学基礎工学部生物工学科卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
1999年、同社を退職し、有限会社アイスタイルを設立。化粧品クチコミサイト「@cosme(以下アットコスメ)」を開設した。2000年に株式会社アイスタイル(以下アイスタイル)に組織変更。
出典:同社WEBサイト http://www.istyle.co.jp/
アイスタイル社のサービス
化粧品ユーザーのフィードバック共有が可能に
吉松徹郎氏が設立したアイスタイル社は、コスメ・化粧品の総合サイトであるアットコスメを運営。サイト上で化粧品などの美容商品ユーザーの生の声を公開している。化粧品メーカーなどの企業は自社製品ユーザーのフィードバックに加え、他社製品ユーザーなど幅広い意見を入手でき、商品開発やマーケティングに活用可能。他業界と比較し広告費率が高い化粧品業界では、CRMの観点からもユーザーからのフィードバックは極めて有効な情報である。同サイトは、25万点の登録商品数、月間利用者1200万人を誇る。
同社は、アットコスメを広告媒体とするインターネット広告枠の販売から収益を得ている。また、サイト運用で蓄積されたデータベースをもとに、化粧品メーカーなどのクライアント企業のマーケティング課題に対するソリューション提供も行っている。その他にも、ECサイト(@cosme shopping)や、化粧品専門の実店舗(@cosme shopping)なども展開。
吉松徹郎氏は、CRM (Customer Relationship Management)が脚光を浴びた1993年頃、CRMのコンセプトは目にするが成功事例が少ないことに気づき、起業に至ったという。CRMで重要となるユーザーからのデータを集めるには多額のコストがかかる。データを共有し業界に特化したデータベースの構築を思いついた。
事業拡大に向けての動き
アットコスメを起点に領域拡大。より包括的な美容プラットフォームの構築を
同社は、今後の戦略としてBeauty × ITでナンバーワンを目指す。一元管理されたデータベース、統一化されたクーポン・ポイントシステム、あるいはデバイスから利用可能なシステムを有するプラットフォームを構築。その上で複数の美容関連事業を展開する「ビューティープラットフォーム戦略」を掲げている。
コスメなどのプロダクトに加え、ダイエットや食、ヘアサロン、エステといった場所や情報も対象に、美容分野に関する包括的なプラットフォーム構築目指す。
2000年には、ネットイヤー・インキュベーション・キャピタル・コンソーシアムより出資を受け、資本金を5,950千円へ増資。2012年3月に東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場を果たしている。