2018.03.25 EYS-STYLE吉岡秀和氏(A.T.カーニー出身)
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コンサルグファームを卒業後に「起業」にチャレンジしている人は多い。
本特集「コンサルティングファームを経た起業家たち」では、コンサル出身の起業家を詳細に紹介します
吉岡秀和氏のプロフィール
コンサル退社後、新領域にて起業
EYS-STYLE社吉岡秀和氏
EYS-STYLEの代表取締役の吉岡秀和氏は、京都大学経済学部の出身。介護ベンチャー立ち上げた後、戦略系コンサルティングファームのA.T.カーニーに入社。同社では、通信・消費財・金融業界などに対する戦略立案やチェンジマネジメントなどに携わる。
その後、人材開発・組織開発及びコンサルティング等を行うインヴィニオ社にて、自律的組織の構築をテーマに人材開発プログラムの提供に貢献。2007年には、キャリア教育や人材派遣等を行うコンコードエグゼクティブグループの創業に参画、代表取締役に就任。2008年に株式会社EYS-STYLEを設立し、代表取締役に就いた。
出典:同社WEBサイト http://www.eys-style.com/about#ceo
EYS-STYLE社のサービス
リアル×ITで実現する新しい音楽の在り方
吉岡秀和氏が代表取締役を務めるEYS-STYLE社は、音楽・エンターテインメント分野にて様々なサービスを展開。主軸のひとつである音楽学習事業では、大人の音楽教室「EYS MUSIC SCHOOL」を始め、女性向けの「音ガール」や子供向けの「EYSキッズ」等、リアルな教室での学習機会を提供している。同時にWEB上で世界中どこからでも参加できるオンラインプラットフォーム「音活」を構築。リアルとITを融合した新しい音楽学習の場を提供している。このリアル×ITの融合が同社のサービス展開における重要なコンセプトという。
音楽学習事業の他にも楽器の流通事業を展開しており、世界市場をターゲットとした越境ECで、世界中の楽器を買える楽器販売サイト「Otolier」を構築し、25か国で30,000種にも及ぶ楽器を取り扱っている。同事業展開の背景として、前述の音楽教室で楽器プレゼントサービスを行っていることがある。そのプレゼント用の楽器を調達するために世界中の楽器見本市を回り、現地のリペアマンと共に楽器を開発。この活動の延長として、見本市での工房との出会いや楽器卸との取引、リペアマンの組織化、ミュージシャンからのバックアップなど楽器流通事業の基盤構築に至った。これもリアルでのイノベーションがITへと繋がった、リアル×IT融合の一例である。
また、三つ目の主軸事業としてエンターテインメント事業を展開。コノユビトマレというオンラインプログラムを運営し、Web上で様々なプレーヤーが地理的・時間的な制限を気にせずにセッションができる。例えば初心者であっても世界中のミュージシャンと演奏し、SNS上で音楽を発信することを可能にしている。同サービスも楽器流通事業と同様に、楽器初心者4名とプロミュージシャン2名によるバンド活動というリアルな場での活動がきっかけとなっている。
資金調達・事業拡大に向けての動き
海外進出など今後の事業拡大に向け増資
同社は2015年8月5日に、今後の株式上場を見据えた事業拡大と財務体質強化を目的とし、SBIインベストメントを引受先とした第三者割当増資を実施。
近年の活動では、音楽学習事業における中国・韓国・台湾・アメリカでの音活・楽器プレゼントの展開や、台湾・韓国・中国・EU・インドネシア・アメリカでのOtolierサイト(楽器流通EC)の開設など、海外展開への意向を示している。