2017.01.08 アルクテラス新井豪一郎氏(PwC出身)
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コンサルグファームを卒業後に「起業」にチャレンジしている人は多い。
本特集「コンサルティングファームを経た起業家たち」では、コンサル出身の起業家を詳細に紹介します
新井豪一郎氏のプロフィール
MBA、コンサルファーム、事業会社を経て起業へ
アルクテラス新井豪一郎氏
アルクテラス株式会社の代表取締役社長を務める新井豪一郎氏は、1997年に慶應義塾大学を卒業。NTTに就職し、法人営業で外資系企業営業を経験する。その後、慶應義塾大学大学院MBAを取得。
2003年、米コンサルティングファームPRTM(現PwC)に入社、新規事業や新製品開発に関わる戦略案件に参画する。2006年に星野リゾートに転職し、スキー場再生事業の責任者を務める。2010年にアルクテラスを創業、代表取締役社長に就任。
出典:同社WEBサイト http://www.arcterus.com/
アルクテラス社のサービス
個人に最適化した学習方法を提供
新井豪一郎氏が設立したアルクテラス社は、ビッグデータやAdaptive Learningの理論・知見を活用し、学習者個々人に最適化した学習体験を実現するサービスを提供。具体的には、ソーシャル学習アプリの「Clear」や学習塾向け指導ツールの「カイズ」、同社の教育理念に基づく個別指導塾「志樹学院」の3種類のサービスを提供している。
特にClearサービスは「勉強ノート版SlideShare」と注目されており、ユーザーが自身の勉強ノートを取り込み、加工、公開できるアプリである。リリースから1年で70万以上のユーザーを獲得。現在、日本を始めタイ、台湾、中国の学生約120万人のユーザーが利用し、総計10万冊以上のノートが蓄積されている。最近ではアプリ内でランキング首位の現役大学生が参考書を出版しマスコミにも取り上げられるなど話題性も非常に高い。
学習塾向け指導ツールのカイズでは、ハーバード大学とイェール大学での研究成果に基づく学習個性の診断プログラムを採用。1枚のアンケートに答えるだけで子供の学習個性を手軽に分析・診断できるという。本ツールは、現役塾講師や学習塾経営者といったベテランによる実践とフィードバックを経て改善を繰り返しており、その効果は外部の学習塾に加え同社が運営する学習塾の志樹学院でも実証されている。
Clearサービス
出典:同社WEBサイト http://www.arcterus.com/
資金調達状況・事業拡大に向けての動き
第三者割当増資で1.1億円を調達。業務提携によりサービス拡大も
アルクテラス社は、2016年11月に朝日学生新聞社、及びZ会との資本業務提携を発表。当該2社を割当先とする総額1.1億円の第三者割当増資を実施。
この提携により、朝日学生新聞社の持つ学習方法や受験問題等に関する情報をClearサービス内で配信。また、Z会の学習コンテンツをClearサービス内で解くことができるアプリも提供し、事業の拡大を図る。加えて、アジアを中心にClearサービスのさらなるグローバル展開も目指すという。