2018.05.25 三菱商事がシグマクシスの全保有株式 約33%の売却を決定
5月22日、三菱商事が持つシグマクシスの全保有株式67,320、000株(発行済み株式数全体の32.95%)を売却することを、シグマクシスが発表した。
プレスリリースでは「普通株式の流動性の向上と株主層拡大を目的に」とさてれている。
シグマクシスは10年前の平成20年、三菱商事グループのITサービスおよびコンサルティング・サービス事業の強化を目的として、三菱商事とRHJ International SAによる合弁で設立された。三菱商事が51%、RHJインターナショナルが49%を出資していた。
設立5年後の平成25年には、東証マザース市場に上場。昨年11月には東証1部への市場変更を果たしている。
上場前の2013年頃には三菱商事の出資比率が78%程度まで高まっていた時期もあったようである。それが今回資本関係が無くなり、0%となる。シグマクシスと三菱商事の資本関係はなくなるものの、引き続き「シグマクシスの重要なお客様ならびにビジネスパートナーとしての関係は継続する」としている。
両者の関係については、昨年6月に公表されている平成29年3月期の有価証券報告書によると、三菱商事より非常勤取締役1名の招へい、3名の出向者を受け入れているということだ。また、取引関係もあり株主である三菱商事との取引金額は約8.1億円(前年は約3.8億円)、内容はコンサルティングサービスの提供となっている。
この発表を受けて、株価は10%強下落したが、現在は落ち着きを取り戻している。
先月には創業以来初めての社長交代のニュースもあったばかりのシグマクシス。設立10年を迎え、経営環境を積極的に変化させている様子がうかがえる。子会社の設立や、出資など、上場で得た資金を使い積極的にコンサル業界にとどまらない動きを見せるシグマクシスの今後に期待したい。
詳しくは以下のリリースをご覧ください(PDF)
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS02648/c21497e9/10d8/4aff/89a9/8170eccc4392/140120180522443230.pdf