2014.08.16 電力自由化法案成立。コンサルティングビジネスの動き。
8月15日、大日本印刷株式会社(DNP)は、電力小売に参入する企業に向けた、マーケティング・コンサルティングサービスを8月18日に開始したと発表した。
2016年にスタートする一般家庭への電力小売自由化に向け、「新電力」への事業参入を届け出ている企業は既に200社を超えるが、DNPは、これまで多くの得意先企業の新事業・新製品の開発やマーケティングなどを支援してきた実績を活かし、電力小売自由化における生活者ニーズを調査・分析した結果を基に、新電力に参入する企業の強みを活かしたマーケティング・事業コンサルティングサービスを提供するというという。具体的には、戦略的ターゲットの設定、マーケティング戦略の立案、販売モデルの設計・構築などを行い、2016年度までに2億円の売上げを目指すという。
6月11日に、国会では家庭向けを含めた電力小売りを2016年に完全自由化する改正電気事業法が可決、成立。この法案成立を受けてのビジネスといえよう。
当コンサルティング業界ニュースでも報じてきたように、コンサルティング会社では、この電力自由化の動きに対して、去年より動きがみられていた。
たとえば、PwCは昨年10月に電力システム改革支援室を設置。戦略策定、制度変更対応、組織変革、電力小売事業参入、内部統制/リスク管理などの領域におけるコンサルティングを行うとしている。3年間で、売上15億円、人員も現在から3倍の増加を計画しているとのことだ。(参照: https://pod.jp/consulnews/2013/10/18/pwc_power_system_support/)
またアクセンチュアも、今年3月4日、電力・ガス産業の自由化を前に、新たな事業領域に新規参入するエネルギー事業者を支援するための新組織「電力・ガスシステム改革支援事業部」を設立することを発表している。(参照:https://pod.jp/consulnews/2014/03/06/electoric_and_gus_support/)
今回の大日本印刷の動きは、コンサルティング会社以外が、本テーマのコンサルティングに参入てきたという点で興味深い。今後、コンサルティングビジネスにとってのビジネスチャンスになろうか。行方を見守りたい。
参考: 大日本印刷プレスリリース http://www.dnp.co.jp/news/10101243_2482.html