2021.07.12 日本IBM、キヤノンと芸術・芸能においてボリュメトリックビデオ技術を活用した新たな価値を創出
7月2日、日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は、キヤノン株式会社(以下、キヤノン)と芸術・芸能分野において、ボリュメトリックビデオ技術を活用した新たな価値を創造するため、協業を開始した。
ボリュメトリックビデオ技術は、空間全体を3Dデータ化する技術で、コンピューターの中に作成されたバーチャル空間内のあらゆるアングルから映像を生成することが可能である。キヤノンは、2019年のラグビーワールドカップなどのスポーツ分野での活用を行い、2020年7月には、キヤノンの川崎事業所内に「ボリュメトリックビデオスタジオ-川崎」を開設し、エンタメ分野への活用も拡大させた。
今回の協業における両社の役割はそれぞれ以下の通りである。
・日本IBM:
芸術領域におけるノウハウを活かし、芸術・芸能関連事業者に向けた戦略策定および実行支援などのコンサルティングサービスを提供し、芸術・芸能分野のDXを推進する。
・キヤノン:
撮影とほぼ同時に高精細な映像を生成するボリュメトリックビデオ技術によって、新たな映像制作手法や視聴体験の提供、映像による貴重な芸術分野の伝承に寄与する。
本協業の第一弾として、公益社団法人 宝生会監修の能楽「葵上」のボリュメトリック映像を公開した。この映像の制作において、キヤノンは実在する能楽堂をスキャンした3DCGや、ダイナミックな背景CGアニメーションの制作を行った。それに加え、能楽師のパフォーマンスを「ボリュメトリックビデオスタジオ-川崎」でキャプチャすることで、全体を統合する映像生成までをワンストップで実行した。日本IBMは、並列計算専用サーバー「IBM Power System AC922」と広帯域ストレージ「IBM Elastic Storage System」を組み合わせた高速インフラの構築や技術支援によって、リアルタイムの映像描写に必要な応答性能を可能にした。
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