2023.07.31 リンクアンドモチベーション「従業員エンゲージメントと投資指標の関係性」に関する調査結果を公開
株式会社リンクアンドモチベーション(本社:東京都中央区、代表:小笹芳央、証券コード:2170)の研究機関であるモチベーションエンジニアリング研究所は、「従業員エンゲージメントと投資指標の関係性」に関する調査を行った。
調査の背景と目的
近年、長期的な企業価値向上に取り組む重要性が増している。2020年には経済産業省より発表された人材版伊藤レポートによると、「人的資本経営」という考え方が広まっている。
また、2023年4月には東京証券取引所が、PBRが低迷する企業に対して改善策を開示・実行するよう要請も行っており、企業価値向上の一つとして人的資本への投資に注目が集まっている。こうした中、人的資本への投資と企業価値向上の関連性を示す事例や研究は少ないのが現状であり、より定量的な分析が求められている。
そこで、従業員エンゲージメントスコアと、ROEやROIC、PBRとの定量的な関係性を明らかにすることを目的に分析した。
対象
2022年1月~2022年12月にリンクアンドモチベーショングループ(以下当社)が提供する従業員エンゲージメントサーベイを実施した東証スタンダード・プライム上場企業62社を対象とした。
調査結果
・ESとROEやROIC、PBRには正の相関がみられ、ESが高い企業ほど ROEやROIC、PBRが高いことが示唆した。
・ERがDランクの企業とAランクの企業では、ROEは約15.6ポイント、ROICは約13.4ポイントの差があることがわかった。
・ERがDの企業はPBRが1割れである一方、ERがAの企業では80%の企業がPBRが1を上回った。
※企業と従業員のエンゲージメント(相互理解・相思相愛度合い)を表す指標。データベースを基に偏差値として算出されるほか、結果に応じた11段階のランク付けを「エンゲージメント・レーティング」と定義している。また、「エンゲージメントスコア」「エンゲージメント・レーティング」は株式会社リンクアンドモチベーションの登録商標である。(登録6115383号、6167649号)
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