2021.08.17 デロイト、コンタクトセンター調査。日本企業に求められるのは「個客」視点の戦略
8月5日、デロイトトーマツグループは、コンタクトセンターについてデロイトがグローバルで行った調査を、日本企業における課題との比較を加味した「日本版グローバルコンタクトセンターサーベイ」を公開した。本調査はデロイトが、2013年以降に隔年で行っており、世界の様々な業界のコンタクトセンター幹部を対象として、その役割や課題、covid-19の影響などについて調査している。
本サーベイによると、日本企業はコンタクトセンターにおける重要戦略として海外と同様に「顧客体験(CX)の向上」(海外企業54%、日本企業45%)であった。しかし、CX向上のために重視するKPIでは、海外が「顧客ロイヤルティ指標」(海外企業42%、日本企業4%)を最も重視しているのに対し、日本企業は「応答率」(海外企業6%、日本企業40%)を重視しており、多様化する顧客ニーズを踏まえた「個客」視点の戦略へのアップデートが日本企業に求められることが分かった。
日本企業のクラウド化は加速しており、コンタクトセンターシステムにおいてクラウドを導入済み、または今後2年間で導入予定の企業は67%に上り、前回調査時から24%増加した。グローバル全体では、ノンボイスチャネル(電話以外での対応)の活用が進んでおり、海外企業における現状の電話対応比率は62%、2年後には50%まで下がる見通しとなっている。それに対し日本企業は、現状の電話対応比率が78%と高水準であり、2年後も60%までの減少が見込まれている。本サーベイによると、日本企業の課題として、各チャネルでどのような顧客・用件を対応すべきかチャネルの役割を定義し、顧客属性に応じた問い合わせ導線を設計することが求められると示されている。
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