2021.06.30 デロイト調査、コロナ禍で働く女性のウェルビーイングが低下
6月22日、デロイト トーマツ グループは、2020年11月~2021年3月に実施した世界調査「Women @ Work: A global outlook」の日本版を発表した。本調査は、COVID-19による職場や家庭において女性が抱える課題や必要としている支援や環境について探求することを目的に、計10か国で5,000人の働く女性を対象に行われた。本調査の日本語版では、調査対象のうち、日本で働く女性500人の回答をまとめている。
働く女性を取り巻く環境をコロナ前後で比較すると、日本では、自身のワークライフバランスについてパンデミック前は69%がポジティブと評価していたのに対し、パンデミック後はわずか43%となっている。ウェルビーイングの悪化の理由として、「仕事の業務量」(71%)、「家事に要する時間」(50%)が増した一方、「友人とのつながりが希薄化」(44%)したことや、「趣味を楽しむ時間が減少」(44%)したことが大きく影響している。
また、本調査でグローバル・日本ともに離職の意向が高いことがわかった。
日本の回答者の57%が2年以内、20%が2~5年後の離職を検討、5年以上同じ会社にとどまると回答した割合はわずか3%で、グローバルと同様に過半数以上の女性が離職を検討している。その理由としては、パンデミックに起因する「ワークライフバランスの悪さ」(23%)や「家事育児等の負担の増加」(10%)といった回答があげられた。
本調査はパンデミックといった困難な状況下における働く女性のウェルビーイングの確保の難しさを示しており、経営者はよりインクルーシブで信頼性の高い文化を持つ組織構築をしながら、女性に対する積極的な支援を実施していく必要があることがわかった。
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