2018.05.15 マッキンゼー出身の原聖吾氏が設立した医療系スタートアップが11億円の資金調達
マッキンゼー出身の起業家 原 聖吾 氏が2015年に起業した医療系スタートアップ「株式会社情報医療」(※以下「MICIN」)が、2018年4月末までに三菱商事株式会社など4社から11億円を調達したことを発表した。
※MICIN=MEDICAL INFORMATION COMPANY FOR INNOVATIONの略
MICINはAIを活用したヘルスケアソリューション事業と、いつでもどこでもスマホで診察・処方が受けられるスマホ診療プラットフォームアプリ「curon(クロン)」の2つの事業を展開している。
今回の調達資金でMICINは様々な医療現場の実情により即したAIを開発していく。また幅広い事業会社、病院、研究機関等と連携し、医療の情報を適切に活用するためのソリューションを生み出していくということだ。
CEOの原聖吾氏は国立国際医療センター、日本医療政策機構、マッキンゼー等を経て2015年に株式会社情報医療を創業した。東京大学医学部卒、スタンフォードMBAを取得している。
またCOOの草間 亮一氏もマッキンゼー出身。主にヘルスケアの領域で、日本・米国・欧州にて、民間企業や政府組織向けプロジェクトに従事した。マッキンゼー東京支社・ニュージャージー支社を経て創業に参画。 IoT等デジタルツールを活用した患者エンゲージメントのプロジェクトを多数経験しているとのこと。
情報医療の3名の取締役(左:原聖吾CEO、中:巣籠悠輔CTO、右:草間亮一COO)
※下記プレスリリースより
詳しくはコーポレートサイトに掲載のプレスリリースをご覧ください。
株式会社情報医療コーポレートサイト:https://micin.jp
マッキンゼーからのヘルステックベンチャーが他に2社。共に多額の資金調達済み
ヘルスケア分野のスタートアップにおいて、マッキンゼー出身の起業家が他にも2名活躍しているので、この機会に紹介したい。
一社目は、同じくマッキンゼー出身で医師免許を持つ武藤 真祐氏が2009年に設立したインテグリティ・ヘルスケア。同社は、健康先進国・日本の新しい医療システムの創造をビジョンに、対面診療を補完するオンライン診療システムYaDocを運営している。
今年4月にインテグリティ・ヘルスケアは、住友商事など3社から総額7億5000万円の資金調達を完了している。
インテグリティ・ヘルスケアのコーポレートサイト:
https://www.integrity-healthcare.co.jp/
また、マッキンゼー出身で医師免許を持つ豊田 剛一郎氏が2015年に設立した株式会社メドレー。同社は、医療介護分野における正しい情報の提供や、人手不足の解決に向けたサービスの提供を通じて、患者さんやそのご家族、そして医療従事者にとって納得できる医療を目指す。具体的なサービスとしては、医師たちがつくるオンライン医療事典「MEDLEY」やオンライン診療システム「CLINICS(クリニクス)」等を運営している。
メドレーは2015年に三井住友海上キャピタル、MRT、グリーおよび個人株主を引き受けとする総額3億円の第三者割当増資を実施している。
メドレーのコーポレートサイト:
http://www.medley.jp
医療という高い専門性の必要な分野においてイノベーションに挑戦しているタートアップ3社。いずれも医師免許を持つ起業家×マッキンゼー出身という共通点がある所が興味深い。今後の3社の動向には注目していきたい。