2014.10.04 A.T. カーニー『2014年度グローバル・サービス・ロケーション指数調査』の結果を発表
9月17日、A.T. カーニーは、『2014年度グローバル・サービス・ロケーション指数調査』を実施し、世界のオフショア市場について上位51カ国の魅力度によるランキングを発表した。
本調査は、2004年より継続的に実施されており、企業のITサービス、コールセンター、バックオフィス業務などの海外移転先であるオフショア市場の選択の指針となるべく各国の魅力度を評価、分析したものである。A.T. カーニー『2014年度グローバル・サービス・ロケーション指数調査』は、2004年より継続的に実施されており、企業のITサービス、コールセンター、バックオフィス業務などの海外移転先であるオフショア市場の選択の指針となるべく各国の魅力度を評価し、さらにグローバル・サービス産業の現状と今後の展望を分析したもの。
■上位3か国は前回の調査と同じ結果。インド、中国、マレーシア
調査の結果によると、
・上位3カ国のインド、中国、マレーシアはローコストでありながらスキルを持つ豊富な人材に優れ、前々回(09年)ならびに前回調査(11年)から変化がない。
・上位10か国のうち、アジアが6か国を占め、バングラデシュが調査以来初のランキング入りをはたした。 インドも中国もオフショア市場としてはともに魅力的であるものの、高騰する中国の人件費に比べ、インドの人件費が依然低く抑えられていること、労働者の高い教育水準と英語能力がインドに優位性をもたらしている。
・中央ヨーロッパは、成熟したサービス産業で高いスキルを持った人材の人件費が西ヨーロッパに比べ約半分。 コスト面では東南ヨーロッパも魅力的ではあるが、未成熟産業と規制状況のバランスが必要となるであろう。
・中東・北アフリカは、欧州に近接し、巨大かつ優秀な人材プールを擁しているためにオフショア先としての魅力度が高い。
等の点がわかったことをプレスリリースにて言及している。
■フリーランス・個人事業主への業務委託により、将来的には物理的な場所が意味をなさなくなる?
また同リリースでは、調査が示唆するもう一つの動きとして“no location = 拠点のない”、つまりオートメーション化の進展やフリーランス・個人事業主への業務委託により、将来的には物理的な場所や地の利ということが意味をなさなくなるかもしれないということを指摘している点は興味深い。こういった動きはワールドワイドで進んでいるということだろう。
詳しくは以下のリリースをご覧ください。
http://www.atkearney.co.jp/about/popup/140917.html