2014.02.06 横浜銀行の事件「業務委託先関連企業社員の逮捕について」と、NTTデータがプレスリリース。
横浜銀行を舞台としたカード不正取得事件が新聞紙上等をにぎわせている。この事件は、ITコンサル業界とSI業界が密接につながっているため、当コンサル業界ニュースとしても見逃せない。
この事件に関し、NTTデータがプレスリリースを出している。
リリースによると、逮捕された従業員は、NTTデータが横浜銀行から委託を受け、ATMベンダーである富士通に再委託していたATM保守管理業務におけるソフトウェアトラブル解析等に際して、不正に入手したATM内部情報を用いてカードを偽造。第三者の口座から不正に現金を引き出したとみられているとのこと。
NTTデータは、横浜銀行、富士通、富士通フロンテックとともに全面的に警察の捜査に協力してきたとのことで、本事案に関して被害の範囲は特定できており、既に再発防止策を講じているという。そのため今後同様の手口による被害の発生は無いということである。
一方、コチラの記事「横浜銀行データ不正取得事件で富士通フロンテックが説明、謝罪会見一問一答(日経コンピューター)」では、富士通フロンテックの下島文明 代表締役社長等が会見を開いた様子が掲載されている。会見の中で下島社長は
「不正の原因は、「長年担当していたからか」という指摘だろうが、私どもとしても管理監督の面から見て、そういうことも一因だったと考えている。一つの顧客を長年担当することはあるが、今回改めて調査すると、彼ほど長いケースはない。(中略)一つの顧客を長年担当することはあるが、今回改めて調査すると、彼ほど長いケースはない。10年以下が一般的で、今後はタイミングを見て代えていくということをやっていきたい。」
と述べていることなど注目だ。
NTTデータのリリースによると、既に再発防止策を立たるということであるが、結局、最後は「人」の問題のような気もする。先日の冷凍食品の毒混入事件も「人」が原因であった。こういった人の問題である一方、不正を起こさせない仕組みを組織・企業としてどう構築していけるか・・・、この点について経営者は今後も頭を悩まし続けることになろう。性悪説に立った経営というのは、なんだか悲しい気もするが、現実問題として経営にはそういう側面もある。
コンサルタントとして企業を支援していくためには、こういった点もしっかり経営者視点として持ち合せたいものである。
NTTデータプレスリリース:
http://www.nttdata.com/jp/ja/news/information/2014/2014020502.html