2014.02.05 PwC Japan「日系企業のグローバル化」に関する報告書を発表。
1月31日、PwC Japanは「日系企業のグローバル化」に関する共同研究を発表した。海外展開を果たす大手日系企業21社の経営陣へのインタビューをもとに、グローバル化推進における課題と成功要因を分析している。慶應義塾大学大学院 経営管理研究科 清水勝彦教授と共同研究。
グローバル展開を果たす世界の大手企業(日系企業含む)の海外事業における収益性・成長性の比較データをもとに、「日系企業のグローバル化は本当にうまく行っていると言えるのか?」との問題意識に立ち、グローバル化をどのように認識し、推進してきたのか、またその過程における課題と成功要因は何かを明らかにすることを目指したということだ。レポートの内容として、
● 各社は「自社の持続的成長のためには、さらなるグローバル化が必要である」という認識で一致する一方、企業活動別にみると、グローバル化進展の段階にはばらつきが見られたとのこと。
● 総じて、日系企業はサプライチェーンのグローバル化は進んでいるものの、マーケティングやマネジメント、とりわけ、ブランド構築や人材育成、コントロール(統制・管理)の点では、海外進出で一定の業績をおさめている大手企業においても、今なお最善の方法を模索している状況にあることが判明
● 海外市場で順調に業績を上げているグローバル企業は、「海外市場で自社のアイデンティティ・企業文化を守るべきか、変えるべきか」の判断に長け、その判断に応じた企業戦略、中でもブランド・人材・コントロール戦略を策定・実行していることが明らか
● 日本企業が今後グローバル化を進める上で、まず乗り越えるべき点は、日本本社の意識改革であるとの認識に至った
としている。その後の考察ポイントなどもプレスリリースでは挙げられており、大手企業のグローバル化における現状と問題点が考察されている面白いレポートになっている。詳しくは以下のリンクからご覧ください。
http://www.pwc.com/jp/ja/japan-news/2014/kbs-keio-globalization140131.jhtml