マーケティング職は副業も可能?SNS・Webマーケティングに必要なスキルや経験・探し方をご紹介
更新日:11月8日
マーケティング職の副業を検討している場合、インターネット環境があれば対応できるWebマーケティングやSNSマーケティングは魅力的な案件のひとつです。完全在宅でプロのマーケターとして活躍できる可能性もあるため、副業に挑戦したい人だけでなく、いずれ独立を考えている人にもおすすめです。
この記事では、マーケティング職の副業の需要や具体的な副業案件、副業を行う際に必要なスキルや案件の探し方について紹介します。
マーケティング職の副業の需要と将来性
デジタル化が進む現在、マーケティング職は副業分野でも非常に注目されています。
多くの企業が、SEO対策(検索エンジン最適化)、コンテンツマーケティング、SNS運用などのマーケティング戦略の見直しと強化に取り組んでおり、デジタルマーケティングやSNSマーケティングのスキルを持つ人材の需要が急速に高まっているといえるでしょう。
特に、FacebookやInstagram、LinkedInなどのSNSプラットフォームの運用や、ブログのSEO対策など、特定のタスクに対するスポット需要が高まっており、マーケティング職の副業案件はこれからも増え続けると予想されます。
マーケティング職の副業案件の種類
マーケティング関連のスキルや経験が活かせる副業案件の例を紹介します。
SEOマーケティング
SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)とは、WebサイトのコンテンツがGoogleなどの検索エンジンで上位表示されるようにすることです。SEOマーケティングでは、検索キーワードの調査やコンテンツの最適化、バックリンクの構築など技術的な改善を行い、コンテンツがよりたくさん閲覧されることを目指すマーケティング業務です。
SNSマーケティング
SNSマーケティングでは、Twitter、Instagram、Facebook、LinkedInなどのSNSでコンテンツの投稿やフォロワーとのエンゲージメント構築、広告キャンペーンの設定・管理などを行います。フォロワーを増やす施策を講じて、商品やサービスの認知度向上を図るマーケティング業務です。
ECサイト運用
ECサイト運用は、Web上に開設したオンラインストアの管理と運営をはじめ、商品登録や在庫管理、注文処理などを行うマーケティング業務です。必要に応じてSNSを用いた情報発信やメルマガの配信、LP制作、販売促進キャンペーンを行うこともあります。
インターネット広告運用
インターネット広告とは、Webサイトや検索エンジンを活用した広告です。インターネット広告運用は、Google AdsやFacebook広告、SNSにおいて広告キャンペーンの設定と管理、広告パフォーマンスのモニタリングと最適化、広告コピーの作成とA/Bテストなどを行うマーケティング業務です。
LP最適化
LP(ランディングページ)とは、広告をクリックした際に表示される縦長のページです。商品やサービスの魅力を1ページ内にわかりやすくまとめることで、掲載商品の購入や問い合わせなどコンバージョンの最大化を目指します。
LP最適化は、LPのデザインやコーディングなどのページ作成を行うほか、ブラウザを問わずにページを表示させるレスポンシブデザイン対応、お問合せフォームの設置などでユーザーエクスペリエンス向上を図るマーケティング業務です。
ブログ運営
ブログ運営は、ブログコンテンツの作成や投稿、読者とのエンゲージメント構築、SEO対策、トラフィック分析などを行うマーケティング業務です。Webサイトに掲載する記事の内容や数を充実させることでアクセスを集め、広告運用やアフィリエイト、自社商品の販売による収益獲得を目指します。
YouTube運営
YouTube運営は、YouTubeチャンネルを立ち上げてチャンネルの管理や動画コンテンツの作成、投稿などを行うマーケティング業務です。
YouTubeチャンネルを拡大させるには、動画の本数や内容に加えて視聴者とのエンゲージメント構築も重要な要素です。キーワードリサーチやタイトルの最適化などのSEO対策をはじめ、視聴者の行動や動画のパフォーマンスを分析して動画の最適化を図る必要もあります。
マーケティング職の副業案件を獲得するために必要なスキル
マーケティング職における副業案件を獲得するためには、ある程度実績や経験があると有利です。
例えば、マーケティング関係の副業に役立つスキルには以下などがあります。
- 利用者のニーズを見抜くスキル
- より多く検索されるトレンドワードやフレーズを特定するリサーチスキル
- 関心を引き付ける魅力的で価値のあるコンテンツを作成するスキル
- 利用者とのエンゲージメント構築を図るコミュニケーションスキル
- 視聴者や読者の行動やコンテンツのパフォーマンスをデータから分析するスキル
そのほかにもSEOマーケティングやWordPress、ECプラットフォーム、Web広告に関する知識や動画編集スキル、SNSのプロモーションスキル、コンプライアンス遵守や炎上対策の経験が活かせる場合もあります。
マーケティング職を副業にする5つのメリット
マーケティング職を副業にすると以下のようなメリットがあります。
柔軟な働き方ができる
マーケティング職の副業は、インターネット接続環境があれば完全在宅でできる仕事も多く、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方が可能です。自分のライフスタイルに合わせて仕事を進めることができます。
スキルアップとキャリアアップ
マーケティング職の副業は、未経験でも実践からはじめられます。データ入力、営業、カスタマーサポート、Webメディアのコンテンツ作成などは、比較的取り組みやすい業務です。一つひとつスキルを習得しながら徐々に高度な業務に挑戦することで、マーケティングの専門性が高められます。
戦略的な業務に集中できる
AIや自動化ツールを活用すれば定量的な対応の効率化が図れるため、副業で作業時間がとりづらい場合でも取り組みやすい傾向があります。限られた時間を人間しかできない戦略的な業務に集中することで、生産性を高めて成果を上げることができます。
自己実現とやりがい
企業では事業戦略をもとに業務が行われるため、良いアイデアが浮かんでもすぐに取り組めるとは限りません。マーケティング職の副業は、自分のアイデアやスキルを試して直接成果に結びつけられるため、自己実現とやりがいを感じることができます。
独立の準備ができる
副業で少しずつ業務を行えば、実績が増えて人脈の拡大にもつながります。マーケティング職の副業である程度の収入が確保できれば、独立した直後の金銭的なリスクが減らせます。将来的に独立を考えている場合には、副業からはじめてみるのも一案です。
マーケティング職を副業にする5つのデメリット
マーケティング職の副業をする場合に気を付けたいデメリットについて紹介します。
実績作りに時間がかかる
立ち上げたばかりの副業に、最初から大きく時間と工数がかけられるわけではありません。そのため最初は収入が少なく、一定の実績を積みあげるのにも時間がかかります。副業が軌道に乗るまでは、より多くの忍耐と努力が求められます。
継続的な勉強や情報収集が必要
マーケティングは技術革新や利用者のニーズの変化が激しい分野で、ある程度の知識や経験が必要です。調べながら進めることもできますが、未経験では難しいこともあります。また、最新のトレンドや技術を磨き続けるための情報収集やスキルアップを行うためにプライベートの時間が減少する可能性もあります。
費用や期間、アウトプットの交渉が必要
マーケティングの業務には明確な報酬の決まりがないため、業務を受注する際には費用や期間、具体的なアウトプットについてクライアントと交渉する必要があります。このときに適切な対応をしないとトラブルになることがあります。
本業と利益相反する可能性
本業で得たマーケティング戦略や顧客データを副業で使用する、本業と副業の顧客が競合関係にあるなどの場合は利益相反になります。機密情報の不適切な利用や競合他社との取引など、本業に悪影響を及ぼすリスクがある場合には慎重な判断が求められます。
収入によっては確定申告が必要
副業による収入が一定額を超える場合、確定申告が必要です。税務処理に関する知識や手続きに手間やストレスがかかる場合や、本業の勤務先にばれたくないなどの意向がある場合にはデメリットになります。
マーケティング職の副業報酬(単価)
ここでは、週末や週1〜2回、1日3時間のように副業として取り組みやすいマーケティング案件の一例を紹介します。
マーケティング職の副業案件例①SNSの運用代行
Xの返答に対して、リストをもとにリプライを行う業務です。未経験でも応募でき、最初は1アカウントの業務からはじめられます。双方の合意が取れれば複数アカウントのリプライ対応、続いてX全体の運用代行などに業務範囲を拡大させる余地があります。
- 業務内容:X(旧Twitter)のリプライ
- 作業時間:1回あたりの作業は1時間程度
- 報酬体系:1~2万円/月
- 契約期間:1か月(更新の可能性あり)
- 必要となる経験・スキル:未経験可、SNS媒体・X操作の熟練度、Xの運用経験
マーケティング職の副業案件例②Google動画広告
Google動画広告のクリエイティブについて、配信状況確認と審査落ち広告の差し替えを行う業務です。月額の広告予算1,000万円規模のため、応募には実務経験と一定のスキルが必要です。状況により中長期の依頼、複数アカウント対応、時給アップなどさらなる業務の受注可能性があります。
- 業務内容:Google動画広告の配信状況確認、審査落ち広告の差し替え
- 作業時間:1回5~10分の作業、毎日19時~23時の1時間ごとに確認
- 報酬体系:時給1,500円、シフト制
- 契約期間:-
- 必要となる経験・スキル:月50万円以上のWeb広告運用経験、Google広告の管理画面の利用経験1年以上
マーケティングの副業案件例③デジタルマーケティング
複数のSNS広告やデジタル広告運用のPM、フェアの集客、分析・レポート作成など業務です。顧客とのやり取りを行うほか、アカウントとしてCV母数が少ない環境でマーケティング判断を行うなど、豊富な実務経験が活かせる業務です。
- 業務内容:SNS広告運用、デジタル広告運用のPM、フェアの集客、分析・レポート作成、広告運用
- 作業時間:40~50時間/月程度
- 報酬体系:10〜30万円/月可能
- 契約期間:案件終了まで
- 必要となる経験・スキル:提案力、業務の品質、業務経験・知識、顧客コミュニケーション
マーケティング職の副業案件の探し方・獲得方法
マーケティング職の副業案件を探す際に活用できる具体的なサービス名や案件の傾向、おすすめな人について紹介します。
クラウドソーシング
クラウドソーシングは、初心者から経験者まで幅広くおすすめです。多くの案件が掲載されており、SEO対策、SNS運用、コンテンツ作成など様々なマーケティング業務が含まれます。
「ランサーズ」は、豊富な副業・在宅・委託・フリーランスの仕事を探せるサービスで、カテゴリやキーワードからさまざまな検索条件から自分にあった案件を見つけたい人におすすめです。
エージェントサービス
エージェントサービスは、質の高い案件が多く、手厚いサポートを受けることができます。マーケティング戦略立案、広告運用、データ分析などの専門的な仕事が中心です。
「POD」は、専門スキルを持つ人材を企業とマッチングさせるサービスで、直接契約が多く、報酬が高い点が特徴です。実務経験がある場合やプロとして独立を考えている人におすすめです。
リファラル(知人や友人の紹介)
知人や友人からの紹介は、コンサルティング、プロジェクトマネジメント、イベント企画などの案件が多く、信頼関係があるためスムーズな契約と安定した仕事が期待できます。既にマーケティング関連のネットワークがある人におすすめです。
SNS
SNSは、ブランドプロモーション、インフルエンサーマーケティング、コミュニティ運営などの仕事があります。XやInstagramなどを活用して自分のスキルや実績を発信することで、直接企業やクライアントと繋がることが可能です。自己PRが得意な人におすすめです。
副業を行う際の会社への確認方法
副業を行う際は、まず会社の就業規則と税務関連を確認し、副業に関する規定がないか調べます。就業規則は通常社内のイントラネットや人事部で閲覧可能です。規定が明確でない場合は、人事部に「副業を考えていますが、会社の方針を教えていただけますか?」と丁寧に質問しましょう。また、信頼できる上司に相談するのもひとつの方法です。場合によっては、上司から人事部に確認してもらえるかもしれません。
マーケティング職の副業を始める際の注意点
- 副業の収入が一定額を超える場合は、確定申告が必要です。
- 直請と下請けの違いを理解しましょう。直請案件は報酬が高いですが責任も大きく、下請け案件は報酬が低いがリスクが少ない傾向があります。
- スキルに見合わない難しい案件は避けましょう。
- 本業に加えて副業を行うため、限られた時間やエネルギーを最大限活用できるようにリソースを計画的に確保しましょう。
- 副業を行うことでワークライフバランスが崩れないよう業務量を調整し、プライベート時間を確保することが重要です。
マーケティング職の副業に関するよくある質問
マーケティングコンサルタントに必要なスキルは何ですか?
マーケティングコンサルタントには、論理的な分析力、コミュニケーション能力、デジタルマーケティングの知識、経営戦略に関する知識などが求められます。SEOやSEMのスキル、データ分析ツールの使用経験もあると便利です。
マーケティング職の副業を行う際、どのような仕事がありますか?
SEOマーケティング、SNSマーケティング、ECサイト運営、インターネット広告運用、ランディングページの最適化、ブログ運営、YouTube運営などがあります。
コンサルティングの副業は未経験でもできますか?
未経験でもはじめることは可能ですが、基本的なマーケティング知識とスキルの習得は欠かせません。書籍やWebで学んだり個人ブログを立ち上げて実践を積んだりすることが重要です。
コンサル料とは何ですか?
コンサル料とは相談料のことです。コンサルティングサービスを提供する対価としてクライアントから支払われる報酬のことで、通常は時間単価やプロジェクト単価で設定されます。
まとめ
マーケティング職の副業は、自分の強みや興味に合わせてはじめやすく、将来的な需要も期待できる案件が豊富にあります。常にスキルアップを行うとともに、「ランサーズ」「POD」などで気になる案件を見つけて実務経験を積んでいきましょう。