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2023.03.28 ​​SCMコンサルタントとは?SCMの市場規模から仕事内容や市場価値まで紹介​

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SCMコンサルタントは、SCMの分野で企業の経営課題を解決する仕事です。近年は多くの企業から求められており、SCMコンサルタントの需要は拡大しています。 

SCMに携わった経験やITコンサルタントとしての経験がある場合は、SCMコンサルタントへの転向も可能です。これからさらに注目されるであろうSCMコンサルタント。この職種に興味がある方に向けて、SCMコンサルタントの仕事内容や年収などについて詳しく解説していきます。 

  

  

目次 

SCMコンサルタントとは?SCMの市場規模から仕事内容や市場価値まで紹介 

そもそもSCMとは?
 SCMの市場規模

SCMコンサルタントとは?
 SCMコンサルタントの仕事内容
 SCMコンサルタントに求められるスキル 
 SCMコンサルタントに役立つ資格

SCMコンサルタントの市場価値
 SCMコンサルタントが求められる業界 
 SCMコンサルタントの将来性

SCMコンサルタントの年収

SCMコンサルタントになるには

SCMコンサルタントの求人・案件状況

まとめ

  

   

そもそもSCMとは? 

​​SCMとはサプライチェーンマネジメントの略称で、​​原材料の調達から販売までの一連の流れを最適化する経営管理手法​​です。サプライチェーンには、生産や物流など様々な業務があります。これらを適切に管理して、​​コスト削減やリードタイムの短縮を目指す​​ことがSCMの目的です。​ 

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​​サプライチェーンの管理には、様々なツールやシステムが用いられます。例えば、ERP(統合基幹業務システム)やWMS(倉庫管理システム)、TMS(輸送管理システム)などです。これらを活用することで、SCMの効率化を図ることができます。​ 

  

​​SCMの市場規模

​​SCMの市場規模は、世界的にも日本国内でも拡大しています。世界のSCMの市場規模は、289億米ドルです(2022年時点)。そして、2027年までに​​年平均​​9.4%の成長率で452億米ドルに達する​​(※1)​​と予測されています。日本のSCMの市場規模は、2021年から2030年までに​​年平均​​5.8%の成長率で1490.3百万米ドルに達する​​(※2)​​予測です。​ 

​​日本で市場が拡大している背景は、大きく二つあります。一つ目は、​​Eコマースの普及​​です。Eコマースの​​発展​​により販売チャネルが多角化しており、サプライチェーンの見直しを図る企業が増えています。​ 

​​二つ目は、​​サプライチェーンの透明化を求める動きが高まっている​​ことが挙げられます。SNSなどの影響により、製品の生産過程に関する情報などを知りたいユーザーが増えているのです。​ 

※1 出典:サプライチェーンマネジメント(SCM)の世界市場|株式会社グローバルインフォメーション 

※2 出典:日本のサプライチェーンマネジメント(SCM)市場|Research Nester 

​​

   

  

SCMコンサルタントとは?

​​SCMコンサルタントとは、一言でいうと​​原材料の調達から販売まで一連の流れの最適化をサポートする仕事​​です。具体的な仕事内容や求められるスキルについて紹介していきます。​ 

   

​​SCMコンサルタントの仕事内容

​​SCMコンサルタントの仕事内容は多岐にわたりますが、以下の4つの流れに沿って進めていくのが一般的です。​ 

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調査・分析

​​まずは、​​クライアントのサプライチェーンの現状を把握し、課題を特定します。​​サプライチェーンには社内外関わらず様々な関係者が関わっているため、幅広くヒアリングを行うことが重要です。​ 

   

戦略立案・計画

​​次に、課題を解決するための戦略を具体的に立てていきます。課題に対して目標を設定し、どの業務から着手するのか、どのようなシステムを活用するのかを検討していきます。SCMシステムを検討する際は、業界のトレンドなどを参考にするといいでしょう。​ 

   

SCMシステムの企画・導入

​​SCMシステムの選定後、設計や開発、テスト、導入までをサポートします。この際、複数のシステムを導入したり、​​すでに​​導入しているシステムの​​他に​​新たなシステムを導入することもあります。​​クライアントのニーズに沿ったカスタマイズが必要​​です。​ 

  

実績管理

​​SCMシステム導入後は、クライアントに対して教育を行ったり、保守・運用まで携わることもあります。そして、SCMコンサルタントの肝心な仕事は、​​実績を管理し​​効果測定を行うこと​​です。仮に目標に達していない場合は、他の戦略を立てて実行します。この際、PDCAをしっかり回すことが大切です。​ 

   

SCMコンサルタントに求められるスキル

​​SCMコンサルタントに求められるスキルは、大きく以下の3つです。​ 

  • ●​​SCMに関する業務知識​ 
  • ●​​​​システム導入に関する知識​ 
  • ●​​​​論理的思考力​ 

​​

SCMに関する業務知識

​​原材料調達から販売までの各プロセスにおいて、専門的な知識が求められます。各プロセスの業務内容だけでなく、効率化や改善策を提案する必要があるため、知見や分析力も必要です。​ 

  

システム導入に関する知識

​​SCMコンサルタントは、SCMシステムの機能や特徴を把握し、クライアントのニーズに合わせて選定や導入を行います。そのため、システム導入に関する最新の知識を常に学んでおくといいでしょう。​ 

  

論理的思考力

​​SCMだけでなくコンサルタント全般に求められるスキルですが、クライアントの経営課題の本質を見極めて、問題解決に向けた調査分析や戦略立案を行うためには、当然ながら論理的思考力は不可欠です。​ 

  

SCMコンサルタントに役立つ資格

​​SCM案件を獲得するために、特別な資格は必要ありません、しかし、以下の資格は取得しておくと、役に立つことがあるでしょう。​ 

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APICS認定資格

APICS認定資格​は​​SCMの領域でもっとも権威のある国際的な資格です。​CPIM(生産在庫管理)​と​CSCP(サプライチェーンプロフェッショナル)​の2種類があります。​ 

  

ITツールに関する資格

​​ERPやWMSなどのシステムを扱う場合は、これらに関する知識が求められます。​SAP​や​Oracle​などのベンダーが提供する資格を取得しておくと優位に働くでしょう。​ 

ITコンサルタントおすすめの資格6選|未経験から目指す方法も解説

  

語学資格

​​SCMコンサルタントは海外の企業や拠点との連携が必要になることも多く、英語などの語学力が必要です。語学力を証明する資格としては、​TOEIC​や​ケンブリッジ検定​などが挙げられます。​ 

  

  

SCMコンサルタントの市場価値

​​SCMの市場は急拡大しています。これと並行して、SCMコンサルタントの市場価値も上がっている状況です。どのような業界から求められているのか、そしてSCMコンサルタントの将来性について解説していきます。​ 

   

SCMコンサルタントが求められる業界

​​サプライチェーンは、有形商材を扱っているすべての企業から求められています。中でも製造業や小売業は、特にSCMを重視しているでしょう。​ 

​​製造業の中でも代表的なのは、多くの部品を扱う自動車製造業や電子製品業です。なぜなら、膨大な部品調達から製品の組み立て、販売までを効率的に管理する必要があるからです。また小売業では、需要を予測して在庫を最適化することが求められます。さらに、商品の仕入れや流通ルートを最適化することで、コスト削減を実現することが可能です。​ 

   

SCMコンサルタントの将来性

​​SCMコンサルタントは、国内外の企業が必要としている仕事であり、高い需要があるといえます。そして、これからSCMコンサルタントの需要は​​さらに​​増していくでしょう。理由としては、大きく2つあります。​ 

   

​​一つ目は、​​労働人口の減少による労働環境の見直し​​です。少子高齢化の影響で労働人口の減少が叫ばれており、多くの企業で人手不足が​​課題​​になっています。そこで、生産から販売までのプロセスの中で、​​必要な​​人手を減らすためにSCMを見直す企業が増えています。​ 

​​二つ目は、​​ビジネスの急速なグローバル化​​です。企業間の競争が激しくなり、どれだけコストを削減しながらリードタイムを短縮できるかが求められています。これらの背景により、SCMコンサルタントは非常に将来性のある職種といえます。​ 

   

  

SCMコンサルタントの年収

​​SCMコンサルタントの年収は企業や役職などによって異なりますが、平均年収は​​600~800万円が相場​​です。フリーランスの場合は、600~1,800万円の高収入が期待できることもあります。​ 

​​SCMコンサルタントの業務内容は多岐にわたり、経営に大きな影響を与える仕事です。そのため、経験や知見が豊富なコンサルタントは重宝され、年収が高くなる傾向があります。会社員であっても、役職が上がれば年収1,000万円を超えるコンサルタントも少なくありません。​ 

ITコンサルタントの年収は?会社員とフリーコンサルの違いや高年収を目指す方法を解説 | コンサル業界ニュース (pod.jp)

   

  

SCMコンサルタントになるには

​​SCMコンサルタントになるためには、総合コンサルティングファームに就職してSCMに関するプロジェクトに携わり、経験を積むのが一般的です。​ 

​​転職してSCMコンサルタントになるためには、​​ITまたはコンサルタント業界での業務経験、もしくはSCMに関わる業務に従事していた経験​​が求められます。IT業界から分野チェンジをする場合は、​​IT業界でSCM管理システムの開発や運用に携わった経験​​が必要です。またコンサルタント業界からの場合は、​​製造や販売などSCMに関する知識​​が求められます。​ 

   

  

SCMコンサルタントの求人・案件状況 

​​SCMコンサルタントの需要は拡大しており、並行して​​求人や案件も増えている​​状況です。求人を探す場合は、一般的な求人サイトではなく 、 専門的な転職エージェントや紹介サービスを利用するのがいいでしょう。一般的な求人サイトでは、採用情報が少ない可能性があります。​ 

​​案件を探す場合は、「​POD​」など仲介業者を利用するのがおすすめです。「POD」ではフリーランスと企業のマッチングサービスを行っており、スムーズに案件を探すことができます。​ 

  

  

まとめ

本記事では、SCMコンサルタントの仕事内容や年収などについて紹介しました。SCMコンサルタントになるためには、幅広い経験やスキルが求められます。ITやコンサル業界から転向する場合は、足りない知識を補ってから転職する必要があるでしょう。 

SCMコンサルタントは将来性があり、年収が高い傾向にあります。年収に関しては、経験を積み独立することで、さらに高い収入が期待できます。独立をして求人や案件を探す際は、ぜひお気軽にPODでご相談ください。 

   

   

   

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